中島みゆき



私の子供になりなさい

1. 私の子供になりなさい
2. 下町の上、山の手の下
3. 命の別名
4. 清流
5. 私たちは春の中で
6. 愛情物語
7. You don’t know
8. 木曜の夜
9. 紅灯の海
10. 4.2.3.
発売日 1998/3/18
品番 PCCA-1191
メーカー AARD-VARK/PONY CANION
価格 \3,059(税込)
※現在はYAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販されています

中島みゆき25枚目のオリジナル・アルバム。
このアルバムが発売された当時、何処かで「すごく評価が高い」というのを聞いたような記憶があります。

3拍子で昭和歌謡的なサウンドの表題曲「私の子供になりなさい」。
粋のいい江戸的背景がいい感じの「下町の上、山の手の下」。
TBS系ドラマ“聖者の行進”主題歌の「命の別名」はアルバムテイクで、シングルよりも重く心にのしかかってきます。
変わって、葉加瀬太郎のような癒し系サウンドの「清流」。
「私たちは春の中で」のラストでは、シャウトしちゃってます。
続く「愛情物語」で絶頂を迎えます(笑)。でも、本当にこの曲はロックしてて最高に好きです。
静から動へと移り行く曲の流れと声が見事にマッチした「You don’t know」。
橘いずみの楽曲にも通じるようなポップソングの「木曜の夜」。
淋しくも美しい詞が夜の雰囲気を引き立てる「紅灯の海」。
ラストの「4.2.3.」は12分20秒の大作であり、問題作でもあります。発売禁止ギリギリのグロテスクな表現と、テロの残虐さをこれでもかと言わんばかりに淡々と歌い続けています。
自分が書き続けていた戦争がもたらすものを4年も前に完成させていたということがすごくショックでした。

こんなにも素晴らしい作品を今まで聴かなかった自分が、何か情けなく感じました。
今すぐにでも聴くことを皆さんにお薦めします。

2002/6/13著


短篇集

1. 地上の星
2. 帰省
3. 夢の通り道を僕は歩いている
4. 後悔
5. MERRY−GO−ROUND
6. 天使の階段
7. 過ぎゆく夏
8. 結婚
9. 粉雪は忘れ薬
10. Tell Me,Sister
11. ヘッドライト・テールライト
発売日 2000/11/15
品番 YCCW-2
メーカー YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONS
価格 \3,150(税込)

2000年7月19日に発売され、現在(2002年3月9日)もオリコンチャート100位圏内にランクインされている超ロングヒットシングル「地上の星/ヘッドライト・テールライト」を含む28thオリジナルアルバム。

元々は兄貴が好きで、『寒水魚(82年)』とかベストアルバム『大吟醸』を聴かされた記憶があります。(兄貴の音楽の趣味も滅茶苦茶である)
で、再びこの人の歌を聴くきっかけになったのは、高3の現代社会の時間にみたNHK「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」の主題歌になっている前述の2曲であります。
番組の内容よりも歌に衝撃を受けましたね。

まあ、俺のそんなどうでもいい話はこの辺にして、レヴューに行きます。
アルバムタイトルからも連想されるように、1曲1曲が短篇という形で扱われています。
オープニングを飾るのは説明不要の「地上の星」。
美しいベースラインで静かに歌い上げる「帰省」。
「夢の通り道を僕は歩いている」は、歩いているというよりスキップしてる感じで長閑です。
「後悔」の後半は、“♪い〜まっすぅぁるあぁ〜い〜まっすぅぁるあぁ〜あ〜なたに”って感じで熱唱されてて最初聴いた時ビビりました(笑)
「MERRY−GO−ROUND」を聴いて、子供の頃遊園地で遊んだことを思い出しました。歌詞は大人の事情を歌ってるんですけどね。
浮遊感のある「天使の階段」には意外性を突かれました。だって暗くないんだもん。
「過ぎゆく夏」は強烈な極悪ポップです。“♪いい〜じゃないか〜”て言われても・・・。
「結婚」男の子2人のやりとりを聞いて心配する母親の話。ホモ?
↑で和やかになったら、「粉雪は忘れ薬」で辛い思い出を忘れましょう。
花*花のような曲の構成をしている「Tell Me,Sister」。
ラストは「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」のエンディングのように終わる「ヘッドライト・テールライト」。

で、アルバムを聴き終わると「中島みゆきはスゲー」と痛感するでしょう。
何が凄いかって?
それは聴いてのお楽しみです(謎)

2002/3/9著


心守歌

1. 囁く雨
2. 相席
3. 樹高千丈 落葉帰根
4. あのバスに
5. 心守歌
6. 六花
7. カーニヴァルだったね
8. ツンドラ・バード
9. 夜行
10. 月迎え
11. LOVERS ONLY
発売日 2001/9/19
品番 YCCW-29
メーカー YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONS
価格 \3,150(税込)

いきなりで申し訳ないんですが、このアルバムはRADIOHEADです。
いや、マジでそういう雰囲気なんですよ!!

雨のSEで始まり、男女のハードな会話が印象的な「囁く雨」。
大人のバーでBGMとしてかけるとムード満点な「相席」。
大自然への崇拝のような「樹高千丈 落葉帰根」は、Aメロのサイケデリックな感じがグー!
そして、何処かで聴いた事のあるようなイントロ(浜崎あゆみかな?)で、アップテンポだが歌詞は相変わらずどぎつい「あのバスに」。
モワモワっとした雰囲気で始まるが、ベースの低音と力んだ歌声で眠れない(爆)「心守歌」。
「六花」は、3拍子で眠れるかも(核爆)。
すごく懐かしい印象を受ける「カーニヴァルだったね」は、ドラムの音の作りが好きです。
そして、管理人一押しのダウナーな(そしてある意味トランス)「ツンドラ・バード」は世界に羽ばたいても成功するであろうサウンドです。
汽車(電車ではない)のSEと力強いドラミング、ドラマチックな展開の繰り広げられる「夜行」はロックの最高頂!
俺的に新しい月見の定番である「月迎え」。
そして、俺的に新しいクリスマス・ソングの定番である「LOVERS ONLY」は心あったまる鐘の音にノックアウト。

まあ、聴いてもらえば分かります。
しかし、シングル曲が1つもないのにオリコン初登場3位は見事としか言いようがありません。
(売り上げは9万枚と、前作に比べると落ちてはいるんですが)

2002/5/5著


Singles 2000

1. 地上の星
2. ヘッドライト・テールライト
3. 瞬きもせず
4. 私たちは春の中で
5. 命の別名
6. 糸
7. 愛情物語
8. 幸せ
9. たかが愛
10. 目を開けて最初に君を見たい
11. 旅人のうた
12. SE・TSU・NA・KU・TE
13. 空と君のあいだに
14. ファイト!
発売日 2002/4/17
品番 YCCW-37
メーカー YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONS
価格 \2,940(税込)

1994年〜2000年発売のシングル7枚14曲を収録した、中島みゆき7年ぶり3作目のシングル・コレクション。
曲順を見れば分かると思いますが、新しいものから順に整然と並べられています。
もうコメントのしようが無いほど有名曲ぞろいですね。

「地上の星/ヘッドライト・テールライト」
御存知超ロングヒットのシングル。一体何処まで売れれば気が済むんでしょうねぇ?
このアルバムが発売されても売り上げは衰えておりません。

「瞬きもせず/私たちは春の中で」
「瞬きもせず」は“学校lll”、「私たちは春の中で」は“大いなる完”主題歌です。
両方とも映画ですね。自分はどっちも見てません(爆)

「命の別名/糸」
これは2曲ともTBS系ドラマ“聖者の行進”主題歌になってました。
ドラマの内容はあんまり覚えていないんですが、曲のインパクトは凄く残ってました。
特に「命の別名」は濃いなって(笑)「糸」は名曲です。

「愛情物語/幸せ」
「愛情物語」はテレビ朝日系ドラマ“はみだし刑事-情熱系-PART II”主題歌です。
この曲はシングルの中では一番好きです。ドラマのエンディングで流れてて衝撃受けましたから。
「幸せ」は小林幸子への提供曲。どうも演歌チックだと思ったら・・・。

「たかが愛/目を開けて最初に君を見たい」
「たかが愛」はテレビ朝日系ドラマ“はみだし刑事-情熱系-”主題歌です。
ん〜、刑事ドラマのエンディングで聴くと大人の歌謡曲って感じがしますが良い曲ですよ。

「旅人のうた/SE・TSU・NA・KU・TE」
「旅人のうた」は日本テレビ系ドラマ“家なき子2”の主題歌・・・って言うまでもないっすね。
ミリオンヒットです。最後の大合唱が感動です。

「空と君のあいだに/ファイト!」
「空と君のあいだに」は日本テレビ系ドラマ“家なき子”の主題歌・・・ってこちらも言うまでもないっすね。
146万枚のビッグ・ヒットを記録した90年代を代表する楽曲です。
「ファイト!」も今となっては代表曲だし。

余談ですが、HMVで買ったらCD購入特典でミニマウスパッドがついてきました。
タワーレコードではコースターがついてくるみたいだったけど・・・。

2002/4/28著


おとぎばなし-Fairy Ring-

1. 陽紡ぎ唄
2. シャングリラ
3. おとぎばなし
4. 雪・月・花
5. 匂いガラス 〜 安寿子の靴
6. あの人に似ている
7. みにくいあひるの子
8. 愛される花 愛されぬ花
9. 裸爪のライオン
10. 紫の桜
11. 海よ
発売日 2002/10/23
品番 YCCW-39
メーカー YAMAHA MUSIC
COMMUNICATIONS
価格 \3,150(税込)

通算30枚目のオリジナル・アルバム。
初登場5位。

『お帰りなさい』『御色なおし』『回帰熱』に続くセルフ・カバーアルバムです。
雑誌のインタビュー記事を見ていたら、どうしても「雪・月・花」が聴きたくなり、レンタルで我慢しようと思っていたのに購入してしまいました。
最初にサブタイトルの「Fairy Ring」というのが決まっていて、それにあう日本語が「おとぎばなし」しかなく、このタイトルに決定したそうです。

おとぎばなしというだけあって、1から日常とは違う幻想の世界に飛ばされます。
此処はモンゴルか?ってくらいに民族的な楽曲が大半を占める中、「雪・月・花」は「あのバスに(『心守歌』)」、「みにくいあひるの子」は「過ぎ行く夏(『短編集』)」のようなアレンジで攻めてたり、「あの人に似ている」は共同作者のさだまさしとのデュエットだったり、わりと現代的?な一面もあります。

最近、音楽を聴いてトリップすることがなかったんで、久々に強烈なカウンターパンチを味わったような気がします。
いや、トリプルクロスカウンターくらいかな?

2002/12/8著