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Howard Rumsey's Lighthouse All-Stars - Oboe/Flute (Contemporary/OJC, 1956)
夏向きの爽やかウェストコースト・ジャズ。オーボエとフルートがフロント2管、という珍しいクインテット編成で、音色からして力が抜けてて、軽くカラッと爽快。曲名も "Aquarium", "Warm Winds", "Hermosa Summer" など夏らしいものばかり。
Bob Cooper (oboe/English horn), Bud Shank/Buddy Collette (flute/alto flute), Claude Williamson/Sonny Clark (piano), Howard Rumsey (bass), Max Roach/Stan Levey (drums)(曲によってメンバー入れ替えあり)
似たようなタイトル/編成のアルバムがもう一枚ある。
Bud Shank & Bob Cooper - The Flute And The Oboe (Pacific Jazz, 1957)(写真下)
こちらはピアノの代わりにギターと弦楽四重奏が入り、ややクラシック寄りで、夏というよりしっとりとした秋の雰囲気。ジャケは良いが、内容はやや落ちる。CD化されてないようだ。
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Herb Alpert & the Tijuana Brass - Warm (A&M SP4190, 1969)
The Sea Is My Soil / Without Her / Marjorine / Girl Talk / Ob-La-Di, Ob-La-Da / Zazueira / The Continental / Pretty World / Warm / To Wait For Love / Sandbox
バカラック節全開の隠れた名曲 "To Wait For Love" が最大の聴き物。「Rarities」でこの曲をカヴァーした山下達郎氏は、アルパート本人が気に入ってないためにCD化の許可がおりない、とFM番組で話していたように記憶している。(2016年にCD化。バカラックのボックスには Tony Orlando のヴァージョンで収録)
アルバム全体はおとなしいソフト・ロック/イージーリスニングもの。歌入りは "To Wait For Love" と、ニルソンの "Without Her" の2曲のみ。他に、ビートルズの "Ob-La-Di, Ob-La-Da"、フレッド・アステアの "The Continental" などをカヴァー。ウェスト・コースト・ジャズのトランペッターとして知られる Shorty Rogers がオーケストレーションを手掛けている。メランコリックな出だしとアップテンポのサビのコントラストが効いた一曲目が良い。
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Marc Johnson - The Sound of Summer Running (Verve, 1998)
パット・メセニーとビル・フリゼル、2大ギタリストの初共演盤。ギター2+ベース(リーダー)+ドラムス。曲がポップで親しみやすく、アメリカの風景(都会ではなく田舎)が浮かんでくる。ソロも歌ごころ満開。ジョーイ・バロンのドラムも歌うが如し。最近のジャズの中では突出した愛聴盤。
<マーク・ジョンソンについて>
ビル・エヴァンス (p) トリオの最後のベーシストだった人。Bass Desires(ジョン・スコフィールドとビル・フリゼルの2ギター+ベース+ドラムス:ピーター・アースキン)を率いてECMからアルバム2枚発表。他にジャズ関係のセッション参加作多数。ウッド・ベース専門で、電気ベースはめったに弾かない。
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The Ventures - The Ventures Forever (Liberty/東芝EMI, 1989)
ベンチャーズでどれかひとつ所有するならこれが決定盤。ロックンロールに的を絞った2枚組ベスト(監修・選曲:山下達郎)。マスタリングにも気を配っており、音圧に勢いがある。"Comin' Home Baby" のグルーヴにシビレろ!
ベンチャーズの珍盤としては、80年代に日本のテクノポップ/ニューウェーヴ人脈が関わり、加藤和彦がプロデュースした「カメレオン (Chameleon)」(写真下)が面白い。YMOの3人、鈴木慶一等当時の最先端の人たちが曲を提供している。“二人の銀座”のスカ・ヴァージョンなんてのもあって楽しい。テクノ風アレンジが今聞くと逆に新鮮とも言えるが、本人たちにして見れば忘れて欲しい過去なのかも…。ぼく個人としてはベンチャーズにテクノポップはピッタリはまってると思う。YMOにもベンチャーズみたいなところがあった訳だから。
<以下、個人的な話に突入>
ぼくが最初に買ってもらったレコードは、たぶん「若さでゴーゴー (Go Go Slow)/ゴーゴー・ギター」のシングル。幼稚園の頃かそれ以前か、ほぼリアルタイムなはず。と言っても、このことは後で分かったことで...
このシングルは小学生の頃に家にあったレコード数枚の中で一番のお気に入りだった。後になって、誰が買ったんだろうと疑問に思って親に聞いたら、自分がねだって買ってもらったのだと知って、なんて奴だ...と自分に感心したものだ。三つ子の魂百まで...
当時グループサウンズ全盛期で、その手の音楽が大好きだったらしい。テレビ/ラジオ/レコードに合わせてよく踊っていたという。自分では全く覚えていない!
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King Crimson - Absent Lovers (DGM/Pony Canyon, 1998)
80年代クリムゾンのラスト・ライヴ2枚組。日本盤はジャケが黄色だが、輸入盤では赤、青のものが出てるようだ。各国盤で違うのかも。この色パターンは80年代三部作のジャケットに対応してるのだろう。
まずいきなりの “太陽と戦慄パート3”でガツン! それから "Red", "Industry" という強力パンチを繰り出し、アンコール前が“太陽と戦慄パート2”で、わかっちゃいるけど興奮の嵐!
ここには、整然としていたスタジオ盤とは違った荒々しさがある。「80年代のはイマイチだな〜」と聞かず嫌いの方も聴いてみよう。これをきっかけに80'sクリムゾンを見直すことになるかも。
ぼくの場合、90年代クリムゾンのアルゼンチンでのライヴ盤「B'Boom」を聴いてから、それまでまともに聴いてなかった80年代“ディシプリン・バンド”の凄さを再認識した。「Discipline」収録曲はどれも名曲だと思うまでに。
90年代“ダブル・トリオ”クリムゾンは、ディシプリン三部作のガムラン的複合リズム(ギターの緻密な絡み)に「太陽」〜「赤」の頃のヘヴィな音圧とフリーな即興、さらに「宮殿」〜「島」の隠し味となっていたビートルズ風味が加わって、クリムゾン集大成となってるように思える。
スタジオ盤よりライヴ盤の方がクリムゾンの魅力が判りやすいかも知れない。手始めに、全時代を通して選曲された2枚組「Cirkus (The Young Person's Guide To King Crimson LIVE)」がオススメだ。
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