KEVIN AYERS and the Whole Wide World

Colours of the Day

KA-17-94-01 (70'44")

[1] Oyster and the Flying Fish (3'05")
[2] Lady Rachel (2'05")
[3] We Did It Again (14'30")
[4] Hat Song (1'31")
[5] Clarence In Wonderland (13'11")
[6] Rheinhardt And Geraldine ~ Colores Para Dolores (10'17")
[7] Why Are We Sleeping (11'53")

[8] Garden Of Love (3'51")
[9] Gemini Child (3'05")
[10.1] Trying Hard To Know
[10.2] Hat Song (7'15")


[1]-[7]
Gemeendecentrum, Drijbergen, Holland 1970.7.30
('VPRO' Piknik' radio & TV broadcast)
Kevin Ayers (g,vo), David Bedford (key), Lol Coxhill (sax,vo), Mike Oldfield (b,g), Robert Wyatt (ds) + Bridget St. John (vo-[1]), unidentified audience member (fl,vo-[6],[7])

[8] Queen Elizabeth Hall, London 1970.9.26
David Bedford (key), Kevin Ayers (g,vo), Lol Coxhill (ss,ts), Mike Oldfield (b), Robert Wyatt (ds,perc), The London Sinfonietta
full version released in 'Garden Of Love'
[9] Alan Black Show 1970.5.20
Kevin Ayers (g,vo), David Bedford (p), Mike Oldfield (b), Lol Coxhill (sax), Mick Fincher (ds)
released in 'Singing The Bruise' / 'The BBC Sessions 1970-1976'
[10.1] unknown
[10.2] Top Gear 1970.2.10
Kevin Ayers (g,vo), Robert Wyatt (tp,vo), etc.
released in 'Singing The Bruise' / 'The BBC Sessions 1970-1976'

[8]-[11]は正規盤や他のブートでも聞ける放送音源。[8]は終盤(歌の部分)のみ抜粋。[10.1]で歌ってるのはケヴィンではない。ハーモニカが入ったブルース・ロック。次の[10.2]との間にトラックの区切りがないが、関連はない。

このCDで貴重なのは何と言っても[1]-[7]である。オランダの VPRO-FM で放送された「VPROピクニック」という番組が元。1989年に再放送があり、その時のエアチェックが音源と思われる。この時の模様は一部テレビでも放送されたらしい。"If You've Got Money" という曲(ブートレグ Top Gear & Singles 1969-1973 参照)が最初に演奏されたようだがここには未収録(*)。その名の通り屋外フリー・コンサートで、[2]の前にあるオランダ語(?)の女声アナウンスのバックで子供の騒ぎ声や犬の泣き声が聞こえる。自由で開放的な雰囲気が漂い、後のトンデモない展開を予感させる...か?
(*) 参考資料:ロング・ムーヴメンツ―ロバート・ワイアットの足跡(マイケル・キング著 藤本成昌訳 青林堂)

[1]で歌ってるのが Nico となってるのは誤り。また、ドラムも記載された Mick Fincher ではなく、驚くなかれ実は Robert Wyatt だ。[3]の冒頭でドラム・ソロが聴ける。各自のソロもたっぷり入った長尺な曲が多く、全体的にコクスヒルとベッドフォードのアヴァンキャルド性が全面に出ており、これほど過激に壊れたパフォーマンスはめったに聴けない(**)。途中フリーになる[5]も普通じゃないが、ハプニングは[6]で起こる。前衛的なオルガン・ソロの時に観客から(?)フルートが割り込んできて掛合になるのだ。観客大ウケ。続く[7]の頭で一旦フェイド・アウトするが(CMが入ったんだろう)改めて頭から始まる。先程の乱入男がフルートで前面に出、オランダ語(?)で何かアジり出す("Join them" と言ってるようだ)。パーカッションをポコポコ打ち鳴らした所で、ケヴィンもあきれて、"You crazy motherfucker, you!"(笑)。ついにはこの男、歌も歌ってしまう。5分位過ぎた辺りではオールドフィールドのギターがリードするトラッド風マーチに変わり、その後 "Why Are We Sleeping" のテーマに戻ったはいいが、それに乗ってコクスヒルがお得意の "Pretty Little Girl" を歌い出す。背後でフルート鳴りっぱなし、そしてコクスヒルの電気(?)サックス、ケヴィンのやけっぱちボーカル、そこからまた乱入男大活躍のモノ凄い展開になっていき、この先どうなるのか、と心配させる所で時報が入ってフェイド・アウトしてしまう。残念無念。
(**)「Singing The Bruise」収録のスタジオ・ライヴ "We Did It Again" の混沌とした感じはこれに近く、コクスヒルが "Pretty Little Girl" を歌い出したりと似た展開がある。また、Lol Coxhill - Ear Of The Beholderでは同時期同メンバーのライヴ音源が("Rheinhardt And Geraldine" のサワリ等)ほんの少し聴ける。


The Whole World

FMのエアチェックなので、ステレオのライン録音。FM特有のジュルジュルいうノイズが入ってる部分があるが、音質は迫力があり非常に良い。イタリア製のようだ。ジャケットのデザインもなかなかオシャレ。

音質評価 − ★★★★  / 総合評価 − ☆☆☆☆☆

Kevin Ayers BBC sessions

各種ブートに散逸して収録されているBBC音源を、正規盤と照らし合わせ、吹き込み順にまとめました。詳細データ付(誤りがあればご指摘下さい)

last updated: 2008.3.12

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