NATIONAL HEALTH
Play Time
Cuneiform Records Rune 145 / Arcangelo ARC-2145 (2001) (72'51")
[1]
Flanagan's People / Toad Of Toad Hall (Gowen) (15'57")
[2]
Nowadays A Silhouette (Miller) (6'32")
[3]
Dreams Wide Awake (Miller) (8'18")
[4]
Pleaides (Seven Sisters) (Pyle) (10'26")
[5]
Rhubarb Jam (Gowen/Greaves/Miller/Pyle) (1'17")
[6]
The Rose Sob (Greaves/Blegvad) (1'46")
[7]
Play Time (Gowen) (9'38")
[8]
Squarer For Maud (part 1) (Greaves) (5'11")
[9]
Squarer For Maud (part 2) (Greaves) (7'51")
[10]
Silence (Greaves/Blegvad) [bonus track] (5'49")
[1]-[4] recorded at A L'Ouest de la Grosne, Bresse-sur-Grosne, France 1979.4.27 by Jackey Barbier
[5]-[10] recorded at The Main Point, Bryn Mawr, PA, USA 1979.11.26
Alan Gowen (key), John Greaves (b,vo), Phil Miller (g), Pip Pyle (ds) with Alain Eckert (g-[1][3][4])
Dave Stewart が抜けて Alan Gowen が入ったグループ末期(2nd「Of Queues & Cures」と 3rd「D.S. al Coda」の間)の珍しいライヴ音源が遂に発売された。同時期のアメリカでのライヴを収めたブート「Dreams Wide Awake」とは全くの別音源。音質は最高とは言えないが、スタジオ録音とは違って即興の比重が高く熱気のあるジャズロックな演奏は最高に聴き応えがある。
この時期のスタジオ録音が発表されていない(残っていない?)ため、ナショナル・ヘルスの音楽性が変化していく筋道が見えにくいが、一時は Henry Cow の Lindsay Cooper, Georgie Born が正式メンバーとしてツアーにも参加したことがあり、徐々に即興の比重が増していき、複雑にアレンジされた曲・譜面通りの演奏を好み即興に積極的ではなかった Dave Stewart(リーダー的存在)が脱退、ジャズ指向の強い Alan Gowen が(再び)加入したことで、その音楽性が更に転換していったと推測できる。
[1][3][4] には正式メンバーになる手前までいったという Alain Eckert (Art Zoyd, Etron Fou) がギターでゲスト参加。[3] 冒頭でソロあり(スタジオ版では Dave Stewart の奔放なオルガン・ソロだった)。
収録曲のオリジナルが聞けるアルバムは以下の通り。
"Flanagan's People ~ Toad Of Toad Hall" = D.S. al Coda
"Nowadays A Silhouette" = Gowen/Miller/Sinclair/Tomkins - Before a Word Is Said
"Dreams Wide Awake", "Squarer For Maude" = Of Queues & Cures
"Play Time" = Gilgamesh - Another Fine Tune You've Got Me Into
"Rose Sob", "Silence" = John Greaves - Accident
"Pleaides" は Pip Pyle「7 Year Itch」1曲目 "Seven Sisters" の原曲(インスト)。
"Rhubarb Jam" は次の曲へのイントロ的な短いフリー・インプロ。
国内盤にはボーナス1曲(本編より音質落ちる "Silence")追加してあり、Gilgamesh「Arriving Twice」と同様、坂本理先生の解説、Calyx の Aymeric Leroy 氏による当時の状況が克明にわかる解説の和訳が読めるので、買うなら国内盤を勧める。
セットの完全収録ではないと思われることが残念と言えば残念。ライナーによれば、今回はいくつか残っている音源から音質の良いものを選んだということで、まだ他にもある訳だから今後何らかの形で発表して欲しいものだ。
2019.10.11
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