Pranks という売れないパワー・ポップ・バンドでデビュー。80年代はビーチ・ボーイズ(以下BB)のツアー・バンドのギタリストだった。90年代末期からブライアンの復帰ツアーに同行し、歌とギターでサポートの要として活躍、音楽監督も務めていたが、現在はブライアンを離れてマイク・ラヴの方に寝返った(?)
<追記> 2023年12月に死去、享年67。
80〜90年代にBBが作っていてもおかしくないようなアルバム。ほとんどオリジナル曲なのに、どこか聞き覚えのあるフレーズがチラホラ。ビートルズに対するラトルズという感もあるが、スタンスとしてはユートピア(トッド・ラングレン)の「Deface The Music」に近い感じ。つまりは、それほど楽曲の質が高いということでもある。
カヴァーは、"Sandy" (Ronny & the Daytonas)、"I Live For The Sun" (The Sunrays)、"FISH"(山下達郎)と、いいトコ突いた嬉しい選曲。ちなみに、"Keepin' The Summer Alive" はBBのとは同名異曲。
カヴァー曲中心の6曲入ミニアルバム。アレンジ、コーラスのうまさが味わえる。タイトル曲はカーペンターズでおなじみだが、オリジナルは Ruby and the Romatics。他に、"This Could Be The Night" (ニルソン作曲、オリジナルは MFQ、山下達郎でおなじみ)、"I Miss You" (Dave Clark Five)、"I Wish It Could Be Christmas Everyday" (Roy Wood with Wizzard) 等。
*「クール・アンド・ゴーン」(原題:Cool And Gone, [Gone, Gone])(97年)
BB色は引っ込み、ブリティッシュ・テイストが前面に。オールディーズ風味も少々。今回もカヴァーは多いが、オリジナル曲も負けず劣らずの素晴らしさ。"It's My Fault", "Come To Me" などは名曲と言えるくらいの品格がある。このアルバムが、BBだけでない彼の個性を発揮した今の所の最高傑作だと思う。
<カヴァー曲>
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"Sunlight" (The Youngbloods) 達郎さんのお気に入り曲らしい
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"Gone, Gone, Gone" (The Everly Brothers) マーシャル・クレンショウとのデュオ
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"Everyone's In Love With You" (Marshall Crenshaw) BB「15 Big Ones」収録のとは同名異曲。トッド・ラングレンの "Hello It's Me" に似て浮遊感のある名曲
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"Reflections Of My Life" (Marmalade) ボーナスで re-mixed version も
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"My Favorite Waste Of Time" (Marshall Crenshaw)
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"Young Emotions" (Ricky Nelson)
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"Cool And Gone" (Bill Lloyd)
ボーナス・トラックでは、1st の延長上にあるBB風オリジナルの他、Pranks 時代のライブ録音(1980年)も一曲聞ける。
*「Christmas at the Beach」(97年、国内盤未発売)
クリスマス・ソングばかりを集めたもので、ほとんどがスタンダード・ナンバー。音の方は、BB「Pet Sounds」風あり、ドゥ・ワップ風あり、スペクター風あり。「ハーティング・イーチ・アザー」と2曲ダブる。
未発表、新録を多数含むベスト盤。どうせならオリジナルをもう少し多く選曲して欲しかった。BBべったり or カバーばっかりの人だと誤解されそうで...
<初登場カヴァー曲>
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"New York's A Lonely Town" (Tradewinds)
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"Surfer Girl", "She Knows Me Too Well" (Beach Boys)
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last updated: 2023.12.16