歌・作詞・作曲 谷口朝美
編曲・執事(?) 小竹 博
朝美さんと作るのは久しぶり。というか彼女が作品を発表すること自体久しぶり。
以前から、「なにか構想があるんなら手伝うよ」とは伝えてあったのだが、今年の4月になってようやくスケッチのMIDIが届く。例によってアンサンブルに作り変えていくわけだが、言うまでもなく朝美さんの得意なゆったり目のバラードであるからして、ボーカル主体で彼女が気持ちよく唄えるように、それに徹していく。
ピアノはステレオ感のあるソフトな音色にし、7thや9thの要素を加味して音数とベロシティ(強弱)を整える。ベースは柔らかくサスティーンが効く音色。ドラムはブラシ系で控えめにして、ベースとの(アタックを合わせた)コンビネーションをしっかりと。ストリングスもステレオ感のある柔らかいものを選び、曲の流れに沿った出し入れを考える。間奏はナイロン弦のギターで、自分が弾いているつもりになって…。
詩を読む。オレが別れた男だったら、、、人知れず号泣するだろう。
しばらくして、慌しい日常の合間を縫って唄ったであろうMP3が届く。おー!あのいつもの朝美さんの声だった。地声と裏声のはざ間で揺らめくサビの最後尾で鳥肌。至福の瞬間か。
2004年4月19日