真夜中のノクターン


97年か98年頃、大学時代の後輩・正心からカセットテープが送られてきた。元はその中にあった「丘の人」という曲。彼の作曲で、歌詞は無かったが印象的なメロディがずっと頭に残っていた。

その後、正心と二人でH.komと名乗り、muzieにインストロメンタルを数曲発表。この曲は2002年6月に小竹が編曲して発表した。(イントロのピアノは正心)

2003年に入り、カメレオンコラボリーナこと谷口朝美さんとのコラボレーション(アダルト女性部門担当)の一環として、彼女に歌詞をつけて唄ってもらおうと思い立った。

朝美さんはこの曲を気に入ってくれて、歌詞も数日で書いて送ってきた。ある男性に思い焦がれる女性の切ない気持ちを表現したもの。実体験が反映されているかどうかはワカラン。。。

H.kom名義で発表したときの反省点としてはストリングスの動きが平坦だったことがあった。これは2、3人の方から指摘された。それを踏まえて今回はストリングス・パートを増やし、自分なりにいろいろ動かした。
歌詞の長さに合わせて構成を練り直し、それに伴いリズムのアクセントも加えた。また、同じ流れの繰り返しに変化を持たせる必要を感じ、作曲者には事後承諾ということで新たに八小節の間奏を作った。
個人的には、間奏から→サビ(ボーカルと裏メロ・フルートの絡み)の流れがうまく作れたと思うが、どうだろうか?

実は泣きながら作っていた。(嘘)

朝美さんとの業務メールでは、“癒し系”に対抗して“切な系”と呼んでいる。起伏にとんだメロディとテンポ変化(rit.)による間の取り方が厄介だったと思うが、うまくこなしてくれた。朝美さんのボーカルは、もの悲しいながらも感情過多にならず嫌味がない。そこがいい。

彼女が体調を崩したこともあり、しばし中断したが、思い立ってから5ヶ月後に、満を持して発表できることとなった。

2003.6.29

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