大都会の真ん中にある公園。
喧騒が微かに遠くで聴こえる。
芝生で絵描きが聳え立つ摩天楼を描いていた。
人工的に作られた小さな森の向こうでは政治集会。
そして、その奥の一角、 浮浪者に混じって、ひとりの男が無伴奏サキソフォン・ソロを奏でていた。
「俺は今、ここで、この場所で、生きているんだ」
そう聴こえた。
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