緋い月
Tahiro


いつのまにか 僕は 悪いこと覚えてた
ひとりきりの 夜で 闇の中震えた

 誰も助けてくれない 誰も癒やしてくれない

人間は誰しも 不完全な生き物
欠けている部品を隠しながら生きている

 誰も教えてくれない 誰も見せてはくれない

緋い月に狂った君でも抱きしめよう
ドロドロした君でも 僕なら 抱きしめよう
冷たい唇でも 君なら キスをしよう
304回目を 越えても キスをしよう


砂漠色のページ 泣きながら開いた
足の指掴んでた 小鳥の詩を聞いた

 咲き続ける花などない 降り止まない雨もない

渇いた鳩尾に 君は水を運んだ
緑の海原が空の下広がった

 僕には血が流れてた 君はそれを気づかせた






    緋い月に狂った君でも抱きしめよう
    ギラギラした君でも 僕なら 抱きしめよう
    冷たい唇でも 君なら キスをしよう
    304回目を 越えても キスをしよう

     銀色のフィルムみたいには戻らない 戻せない 戻さない

    緋い月に狂った君でも抱きしめよう
    ドロドロした君でも 僕なら 抱きしめよう
    少しの温もりさえなくても 抱きしめよう
    翼が消えたならば ふたりで 堕ちていこう

    緋い月に狂った君でも抱きしめよう
    ギラギラした君でも 僕なら 抱きしめよう
    冷たい唇でも 君なら キスをしよう
    304回目を 越えても キスをしよう




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