君が去ったこの街で
妙に埃っぽい風がこの僕の
ほつれた髪にまとわりつく
暗い部屋のDoorは閉ざされたまま
君の香りが残っている
君が去ったこの街は乾いた空気が息苦しい程
すれ違う人は 知らん顔が得意
急ぎ足で僕の前を 通り過ぎてゆく
全て昔のまま日々が過ぎて行く
街角の風もあの頃のままサ
ただその景色の中に君がいないだけ
心に重くのしかかる
君が去ったこの街じゃ 歌を唄ってもお酒を飲んでも
ちっとも愉快に なれる気分じゃぁないよ
だけど皆知らんふりして 通り過ぎてゆく
忙し毎日が僕の記憶を
包み隠して目くるめく過ぎる
いつか気が付いてみたら別のオンナの娘が
親しげに僕に話しかける
君が去ったこの街の 片隅で同じ茶番劇を演じている僕
過ぎ去ったことなんだと 自分に言い聞かせて
今日も僕の1日が明け暮れてゆく
過ぎ去ったことなんだと 自分に言い聞かせる
そんな僕の1日は明け暮れてゆく
1977.2