♪ 青春の罠 |
たくろうの歌は過激に素敵だったけど、
ヘタでもヘンでも自分の言葉で、自分の気持ちを歌にしたかった。
やっとギターがちょっぴり弾けるようになったばかりなのに、自分自身を歌いたかった、、、
何がキッカケだったのかは、残念ながらよく憶えていない
ある夜 “♪勉強と青春”ってタイトルの詩を書いた
生まれて始めて自分から文章を書いた
学校の課題や宿題ではなく、自分の意思で文章を書いた
♪〜ああ何のために俺は、こんなに勉強しなければならないんだろう〜♪
そんな出だしの歌だ
程なく、ボクらのバンドは、オリジナル曲を演奏し始めた、、。
勿論中学生が作った幼稚な歌達で演奏も限りなく下手だった、けど、馬鹿みたいに楽しかった
その頃、自分で歌を作ってバンドで演奏してるヤツらは、未だ多くなかった
中学生の仲良しバンドごっこは、高校受験と共に終りを迎えた
受験勉強の為、ボクはバンド“ロッキーチャック”を抜けた、、。
メンバーは其々志望校が違い、別々の大人への道を模索していた
当時親や大人達は、ギターを持つと不良になるって思ってた
けど、ボクらはギターを抱けば自由を手に入れられるって信じてた
受験からの 開放
組織社会からの 開放
親の期待からの 開放
大人達の常識からの 開放
誰かが決めた現在からの 開放
明日への不安からの 開放、、、
そんな夢を見てた、マスコミに踊らされて、、、幼かった、、。
ふたりのメンバーが残り、バンドはその名と共に継続された
そしてそこに新たなドラムとギターが加わった
彼等は初期のメンバーの10倍以上のテクニックを持っていた ^_^;
ロッキーチャックは地元、北海道、室蘭、苫小牧地区では
親衛隊も付くほどの、ちょっとしたバンドになったらしい
ボクは、今で言うプロデューサー、詩や曲を提供するスタンスをとっていた、15の頃、、。
高校生になったボクは、“10代のよしだたくろう”になる事ができた
校則が解け、髪を伸ばし、ジーンズを履ける身長になった
しかし、何故かバンドをやる気が起きなかった、というより、何もしなかった、高校時代、、、
勉強も、スポーツも、、、したのは恋、恋だけ
お陰で成績が、数100番落っこちてビリから2番になった
三無主義、シラケ派、、、そんな言葉が流行ってた
しかし曲だけは書いていた、発表する機会など全く無いのに
たくさんの人に聴いてもらいたい、、、とも何故か考えなかった
ただ、心の奥底から数々の思いが、言葉になって涌き出し
それが文字になり、ノートを埋め尽くし、メロディーを吹き込まれていた
数百の歌達は、20数年後、アノ町のボクの6帖間の
エンピツで書かれた古い幾冊かのノートから抜け出し
電話線を辿って、知らない誰かの耳に触れる事になるとは、想像していなかった
そんな時代が、やって来るとは
当時、ボクの町には、蒸気機関車が走り
コンビニエンスストアやハンバーガーショップは未だなかった、、、つづく ^_^
2002.10.4
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