♪ そして何かが始まった・・・ |
昭和40年代初頭
小学5年生くらいだったろうか、世の中は歌謡曲創世記だった。
アイドルやG・S、、、日本の歌が元気を出し始めた時期じゃぁないだろうか
テレビも写真も、まだ白黒が多かったように記憶している
30年前、、、今の子供達には想像もできない時代だった
野村真樹やにしきのあきら、天地真理の歌を聞いていた。
音楽番組は数多く、いつもTVからは歌が流れ
大人も子供も、それを楽しんでいる、そんな時代だった
家には青江三奈やフランク永井のレコードがあった
始めて買ったレコードは、天地真理の何っていうタイトルだったか・・・(LP)
ボクが住んでた町に、一軒だけレコード屋があった
中学2年になっていたボクは、ある日友達の友達の家にいた
多くの人がそうであるように、ボクはその日生まれて始めて
ギター、ベース、ドラムってものを見た、見てしまった
それまでは、スポーツ少年だった
勉強とスポーツ、それに恋、、、
歌謡曲以外の音楽をボクに教えた友“ゆうじ”は
ポール・マッカートニーに憧れ、左でベースを弾いていた
聞いたことのない音楽を聴かされた
脳が、少し違った反応をした、
曲は、、、
ビートルズの“アンド アイ ラヴ ハー”
矢沢栄吉の“ファンキー モンキー ベイビー”
よしだたくろうの“元気です(アルバム)”
この日から、ボクの人生は違う何処かへ向かって歩き出してしまった
この日がなかったら、いったい今頃ボクは何をしていたろう
出会った友や、妻も、当然別の誰かになっていた事だろう
進んだ大学も別の何処かになっていたと信じたい
音楽に出会わなかったら、いったい何をしていただろう
スポーツ? ゲーム? ギャンブル?
それとも仕事に没頭する会社人間になっていたかも知れない
けど、何故たくろうだけは1曲ではなく、“元気です”なんだろう?
この1曲ってのは、、記憶がない
憶えているのは、聴いたことのない音
その日聴いたどの曲も、かなりのカルチャーショック
やはり、歌謡曲と何かが違う
歌も勿論そうだが、音、演奏が、まるで違う
幼いボクでも、その違いがはっきりと解った
そこに流れていたのは、ギターって楽器の音色だった。
生まれて始めて聴いた、その不思議な誘惑、、。
何だかよくわからないが、ギターを弾いてみたかった
元々、音楽なんて、嫌いだった
学校でやらされる楽器は、ハーモニカや笛
唄うなんて、恥ずかしくてイヤだった
しかし、その日の歌達は音楽のイメージを一新した
その音楽達には自由の香りがした、、、。
ギターを持てば、昨日までと違う自分になれる
子供ながらに、漠然と、そう感じてた、、、つづく ^_^
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