第3回 勧誘
半年掛かりでようやくスタジオ練習にまでは漕ぎ着けたのだが、
まだまだバンドとしての形にも音にもなっていなかった。
特にテナーの男子は、相変わらずフリージャズよろしく所構わず吹きまくる
げっそり明らかに勘違いなので早く言ってやった方がお互いに良かったのだろうが、
我々が選んだのは北風と太陽方式であった。折角参加してくれた虎の子を失ったら。。。
という危機感もあったのだろうし、音的にはそこそこ吹けてたのもあったんだと思う。
ワタクシも差しで飲みに誘って言って聞かせたりもしたがあまり改善はなかった。
まぁ彼は彼として、他のパートも強化する必要があった。
そんなある日、マスター主催のライブで、出演したファンクバンドのキーボード女子と話した所、
偶然にも私の会社のグループ会社の社員だと分かり、その縁もあって参加が決まった。
そのライブには5−6組のバンドが参加したのだが、
トリに出演したバンドの女性ボーカルが素晴らしく上手い!黒っぽいフィーリングといい、
抜群のリズム感といい、音域の広いよく通る声といい群を抜いている。
「大阪で聞いたソウル系の女性ボーカルでプロアマ問わず一番凄い!」
思わずマスターに話したのを覚えている。
「こんなボーカルが入ってくれたらなぁ」と思ってはみたが所詮は高望みだと諦めていた。
そんなある日マスターから連絡があり、新しい女性ボーカルが参加したいと言っているという。
「どんな子やねんな?」と聞いて驚いた。
先日ライブで聞いて大阪一の称号を勝手に与えていたあの女性だというOK「Realy? Unbelievable!」
と英語で叫んだ!というのは嘘だがそれ位驚いた。
その女性ボーカルこそ「靫公園のソウルダイナマイト」ことMacoちゃんでなのである。
(続く)第4回 確信へ











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