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ip4200分解・インクタンクがいっぱい

 

ここでの内容は個人的な感想であり、

効果・効能を示すものでありません。

 

Canon ip4200を使っているが、「インクタンクがいっぱいになりました」というメッセージが電源を入れるたびに出るようになり、ネットで調べてみると、この場合はサポートに送って中身を丸ごと交換することになるとのこと。

 

ここでの「インクタンク」はインクカートリッジのことではなく、ヘッドクリーニングで排出されるインク用のタンクのこと。廃インクタンクである。

 

費用は相応にかかるので新製品を購入した方がよさそうとの結論に。

 

で、次に購入する製品も決め、壊れてもよいつもりで分解してみた。

分解については「ip4200 分解」で検索すると、いくつかヒットし、それらを参考に分解してみた。

 

メインカバーを取り外す前に1つやっておくことがある。

電源スイッチを切り、電源コンセントも抜いた状態だと、インクヘッドはホームポジションでロックされるのか、移動することができなくなる。そこで、電源スイッチが切れた状態でインクカートリッジ交換用のカバーを開き、インクヘッドを中央の方に寄せておく。この後電源コンセントを抜いてもヘッドは手で動かせる。

 

 

カバーはビス止めされてなく、カバーに一体成型されたフックによって止められている。

それは下の写真の6ヶ所。

側面と背面には、マイナスドライバーを差し込む穴が開いているので、下の写真のように、左右の片面ずつ、2本のマイナスドライバーを同時に差し込めば、フックがはずれ、カバーが浮いてくる。
   
問題は正面側の2ヶ所のフックのはずし方。

下の写真左の位置に、薄っぺらいもの(私の場合は金属のモノサシ)を差し込んで、少し押し付けるとフックが外れる。

(ネットで見つけた英語版のサービス・マニュアルにはマイナスドライバーを使うとあるが、ロッドの径があり、うまくやらないと、CDトレイの扉の開閉部を損傷する恐れがある。マイナスドライバを使う場合には、下の写真左の場所にドライバーの先端を少し差し、やや手前に引きながら左に差し込んでいく。写真中央でモノサシがカバーに当たっているが、これを外側にやや広げながら差し込んでいく。カバーはいくらか柔軟性のある素材でできているので、少しの変形では大丈夫。)

 

※サービス・マニュアルは「PIXMA ip4200 Service Manual」で検索すると見つかる。

 

カバーをはずした状態での、外れる様子を写真中央に。

少し押し付けると写真右のようにフックの「柱」が傾き、フックが外れる。

  
カバー正面の左右には、別の小さなカバーが付いている。

これは小さなカバーの正面から見て上側、下の写真の位置に薄手のマイナスドライバーを差し込むと、上側のフックが外れる。

下側は2ヶ所のフックで止まっているが、上を外し、そこを少し手前に引いた状態で、下側を正面からみて奥に押し込むようにすると外れる。

 

注意しなければならないのが、右側のカバーで、こちらにはフロントトレイの 扉の開閉検知マイクロスイッチ、CDトレイ の扉の開閉検知マイクロスイッチが取り付けられており、取り外しには微妙に位置をずらしながらていねいにやらないと、スイッチを損傷してしまう。

 
インクタンクは下の写真の赤枠のヶ所の下部に、スポンジを敷き詰められている場所。

このスポンジは容易には取り外せそうもなく、取り外すのは断念。

 

サービス・マニュアルには本体上部カバーの取り外し手順に続いて、下の写真が登場する。

本体下部カバーとはネジ止めで固定されているようであり、廃インクタンクは下部カバー側に付いているものと推測できる。

 

下の写真右の右側の赤枠部分がインクのクリーニングをする場所。

 

インクタンクが満杯とのメッセージが出ているが、実際のところ、インクのクリーニングをする場所の反対側の方は、まったくインクの汚れがない。写真下。

 

おそらく、クリーニングをする場所付近のスポンジでインクが固まり、そこからスポンジ全体へはインクが流れていかなくなっているものと思われる。しかし、その様子を見ることはできない。

 

 

 

用紙が通過する部分の直下に敷かれた複雑な切れ込みのあるスポンジは、はめ込んであるだけなので簡単に取り外すことができる。

ネットで調べたところ、このスポンジは水で洗えるとのことで、やってみると、かなりのインクの汚れが水に溶け出した。

 

同様に、インクタンク部のスポンジも、水を含ませてやると、クリーニングをする場所付近のインクが水に溶け、インクタンクのスポンジ全体に広がるかもしれない。

 

壊れることを覚悟で、水を入れてみようかと思ったが、今回は燃料用アルコールをスポンジに含ませてみた。インクは燃料用アルコールにもけっこう溶ける。

 

電気製品であり、アルコールの使用は厳禁。

ただ、アルコールは蒸発しやすいので、時間をかけて自然乾燥すれば大丈夫ではと思い、燃料用アルコールを大量に注入。

すると、クリーニングの反対側のスポンジ部分にもインクのシミが出てきた。

いくらかは、インクの固まりが溶けて全体に広がったのではと思う。

 

アルコールが十分蒸発したのち、カバーを元に戻し、リセットをした。

このやり方はネットで検索すると見つかる。

 

それを再記しておくと、

 

まずはメンテナンスモードに入るのに、

電源オフ状態

[RESET]ボタンを押したまま、[POWER]ボタンを押す

[POWER]ボタンをそのまま押し続け、 [RESET] ボタンから離す
[POWER]ボタンは押し続け、[RESET]ボタンを2回押す

[POWER]ボタンから離す

 

リセットするには、この状態から、

[RESET]ボタンを4回押す

POWER]ボタンを1回押す

電源オフ状態になる

 

で完了。

 

※このリセット方法は、「ip4200 カウンタリセット」で検索すると見つかる。

 

これで「インクタンクがいっぱいになりました」というメッセージは出てこなくなったが、正面右側のカバーを外すときに、フロントトレイの扉開閉検知用のマイクロスイッチを損傷してしまい、マイクロスイッチのレバーが取れてしまった。

 

今度はフロントトレイが開いていませんといった内容のメッセージが出て、印刷に入ることができなくなった。

 

このマイクロスイッチは開閉だけを検知するもの。もう一度この部分のカバーを外し、マイクロスイッチ近くでコードを切断、それをショットさせて常に検知している状態に。

 

いつまで持つかは分からないが、補充用インクがまだたくさん残っているので、できるだけそれを使い切れたらと思う。