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地下型巣箱と他の場合との違い


ここでの内容は個人的な感想であり、

機能や効能を示すものでありません。

 

ジャンガリアンのオスメス2匹を飼い始めて1週間で母親が妊娠していることが分かり、育児室についてネットで調べていて地下型巣箱の存在を知り、即日、自分で作って、市販のケージの下に地下型巣箱を設置。

 

これが2011年7月のことで、当時すでに、地下型巣箱ユーザーのネット書き込みは幾つもあったが、飼い方の細かい点で不明なことがたくさんあった。

 

それから約1年半が経過。自分の経験や、ネットでの書き込みで、一般的な飼い方との相違がいろいろ分かってきた。

 

【エサについて】

 

一般飼育での主食は、体重の5%〜10%の範囲で、ペレットを与えるというのが今のネット相談での主流の回答になっているが、地下型巣箱の場合、貯蔵という行動を取るので、エサは常に多めに与えて置く。

 

一般飼育では、ミックスフードは良くない、から、最近では明確な否定になってきている。脂肪分が多いヒマワリの種を大量に与えるからという理由での否定。

私の経験では、確かにヒマワリの種を大量に口にするが、ほとんどは殻を取り、それを貯蓄している。実際のところ、どれほどが胃の中に入っているかは不明。ほとんど食べていないのではと思う。地下型巣箱の場合、自分の体に必要なもの・量以外は、実際に食べることはない。

飼育状態に問題がなく、ストレスがない状態では、食べ過ぎて太るということもなく、体型は普通である。

 

これまでに3匹が亡くなってしまったが、そのいずれもが、ペレットがらみである。

うちの場合、飼い始めた当初から、主食はミックス+少量のペレットでやってきているが、ミックスは悪いというネットでの記事を見るたびに、何度かペレットだけにしてみたことがあるが、そうした中で具合が悪いジャンガリアンが出てきてその後死亡。それでまたミックス+ペレットに戻すを繰る返してきた。

 

今では、ペレット一本にすることは止め、元々のミックス+ペレットで通している。

 

ミックス+ペレットの場合、ネットではペレットに口を付けない、ヒマワリの種ばかり食べるという書き込みを時々見るが、うちの場合だとそれはない。

主食ペレットのみでの量は当然食べないが、かじった跡はいつもあるので、少量なりといつも食べてはいる。

 

【巣材のティッシュ】

 

一般飼育では、ティッシュは口の中、特にほお袋に張りついて化膿し、危険だという意見や、あるいは食べてしまった場合、胃の中で消化されないので、腸に溜まって危険だという意見がある。

動物病院の獣医の中にもそうした意見があるようである。

 

地下型巣箱の場合の巣材はティッシュである。そのことゆえに、地下型巣箱を使う飼育者はティッシュを使っているからと、批判の対象になりがちである。

 

しかし、実際のところ、ティッシュを選択しているのは飼育者ではなく、ジャンガリアンの方である。

木材チップとか古新聞とかが巣材として良いと言われているが、実際にいろいろ試してみたところ、地下型巣箱の中の巣材としては、針葉樹や広葉樹の木材チップ、古新聞、乾燥牧草は敬遠し、ティッシュだけがジャンガリアンの好みとして残る、というのが実情である。

 

不思議なことに、地下型巣箱の上に乗せるケージとか衣装ケースに置く巣箱などでは、木材チップや乾燥牧草などでもOKなのである。

 

また、そもそも地下型巣箱は桐の板材を使うことが推奨されていて、他の木材でも大丈夫のようであるが、地下型巣箱全体が木材であるのに、何故そこに敷く巣材に木材チップをジャンガリアンが敬遠するのかが、よくわからない。

 

自然の中ではジャンガリアンは地中に巣穴を掘って生活している。そこにリスのように木材をかじり取ったチップを集めてきて敷くということがあるのか。生活圏はステップ気候の乾燥地帯ということなので、木も多少は生えているだろうが、草の葉や茎を集めてきて、乾燥・枯れたものを巣材に使うのではないだろうか。木の小枝が落ちていれば、それは使うかもしれない。あるいは鳥類の羽とか、自分の毛なども巣材として使うのではないだろうか。

 

ケージにいれた木材をかじることもあるので、木材チップの可能性がないわけではないが。

 

【トイレの砂】

 

地下型巣箱提唱者や製造メーカーにより、粘土を素材とする固まる砂は、口に入れても大丈夫であることが確認されているが、一般の飼育者とか動物病院の獣医の中には、危険だという意見をもつ人が少なくない。

 

私も砂浴び用の砂をトイレに使ったことがあるが、まずは臭いが問題であった。固まる砂には消臭剤も含まれているので、消臭効果があるが、砂浴びの砂は、オシッコの臭いがそのままである。

 

また、砂浴びの砂は水分を固めることができないから、オシッコで濡れた砂は長い間濡れたままである。特に地下型巣箱の中では、ジャンガリアンの呼吸での湿気もあるから、なかなか乾燥することはない。

 

砂浴びの砂には殺菌剤も入っていないので、オシッコをしたら、早めに取り除く必要がある。

 

では、消臭剤や殺菌剤での安全性はどうなのかであるが、それはよくわからない。ただ、これまで固まる砂を使ってきて、それが原因で病気になるとかいったトラブルは起きていない。起きていないから安全ということには絶対にならないけれど、何らかの劇物であるとか毒物で作られているわけではないので、仮に危険性はあっても、かなり低いのではと思う。

 

僅かでも危険性があるなら使うべきではないという考え方には賛成できない。なぜなら水道水にしろ、餌にしろ、ケージにしろ、全く危険性がないものというのは存在しないから。まったく危険性がない生命活動というものが、そもそも存在しない。

 

より安全なものを使っていくということと、危険性が少しでもあるものは使わない、ということとは、別の次元の話である。言葉では安全・危険は対義語ではあるが、実情は違う。

 

【子育て】

 

地下型巣箱には5室あり、出産は一番奥の大きな部屋で行われる。子どもが部屋を行き来するようになるまでは、授乳はその部屋で行われる。

 

しかし母親はいつも子どもにつきっきりということはなく、授乳が終われば、出産した日であっても、別の部屋に移動して、体を休養させる。

 

一般飼育のケージでは、出産する巣箱に何室もあるわけではないので、当分の間は、授乳と同じ部屋で過ごすのかもしれないが、地下型巣箱では、授乳と休養は別々の部屋である。

 

ちなみに地下型巣箱では、奥の大きな部屋で生まれた、まだ目が見えず、体をくねらせて動くことしかできない赤ん坊が、出産の翌日に、這って廊下に出てオシッコをし、また這って部屋に戻るという行動を目にする。

廊下に出られなかった赤ん坊は、部屋の隅に行ってオシッコをすることもあるが、部屋の中央の寝床でオシッコをすることはない。

 

【床材】

 

地下型巣箱の場合、上部に乗せるケージには床材を敷かない。運動しやすくするためである。

一般飼育では木材チップなどを敷く。