Dear Mama 母さん、感謝してるよ・・・ [ヴァース1・2Pac] 俺がガキだった頃、俺と母さんはしょっちゅう言い争いをしてたな 17歳になって、俺はストリートに放り出されちまった あの頃は、もう二度と母さんなんかに会うもんかって思ってた だけど、どんな女性も俺の母さんの代わりにはなれなかったんだ 学校を停学処分になって、俺は家に帰るのが怖かったよ 年上の連中と一緒になって、散々悪さをしでかした俺は馬鹿だった 妹と一緒によく泣いたもんさ 何年もの間、俺達兄妹は他のどのガキよりも貧しかったんだ 俺と妹はオヤジが違うけど 不満があると、妹と一緒になって母さんのせいにしてたよな 俺のせいで母さんを苦しめてしまった事を今でも思い出すよ あれは地獄のような日々だった 母さんを抱きしめたくても刑務所の独房にいたんじゃ無理ってもんさ 小学生の分際でムショ行きになるなんて 想像もつかないだろ いつだったか、ある日サツから逃げてたら・・・そうさ 母さんが大声でわめきながら追いかけてきて俺の尻を叩いたっけ クラック中毒の母さんだったけど あんたはいつだってブラックの女王様だったぜ 男の子を立派な男に育て上げることは さぞかし大変だったんだろうな 生活保護を受けながら懸命に生きる貧しい未婚の母はいつだって 献身的だったけど、どうしてあんなに頑張る事ができたんだい? どんなに恩返ししても足りないくらいさ けど、これだけは伝えておきたいんだ、これが俺の本心なのさ 母さん、感謝してるよ・・・ [コーラス] レディ・・・ 俺も妹も母さんが大好きだよ、優しいレディ なぁ、母さん 誰も優しい母さんの代わりになんてなれないのさ あなたに感謝してるんだ 俺も妹も母さんを心から愛しているよ [ヴァース2・2Pac] それでいいんだよ、と誰ひとり俺達に言ってくれなかったけど 俺は家庭を捨てて行ったオヤジには愛情の欠片も感じてなかったのさ オヤジが死んだ悲しみより怒りが上回ってて涙さえ出なかったぜ 父親とは名ばかりの見知らぬ男に感情なんて抱けなかったのさ そんな俺を見て、みんなは間違ってるとか冷たいとか言うけど 長い間、父親を捜し求めていたのに勝手に死んじまったんだぜ 俺がツルんでいた悪党連中はヤクの売買までしてたけど それでも連中はガキのブラザーには優しくしてくれたよ 俺は家を出て、そんな連中と本格的にツルんで歩くようになったのさ 俺は自分だけの稼ぎが必要だったからヤクを売るようになったんだ クラックを売り歩いても罪悪感なんてなかったし むしろ郵便受けに売上の金が入ってると嬉しかったぐらいさ 家賃を払う必要があるなら喜んで払うし 母さんのためにダイヤのネックレスでも買ってやりたいしな 俺が落ち込んでる時は、いつも側にいてくれたもんな 俺を愛してくれてた母さんは、決して俺を独りぼっちにしなかった 深夜遅くにようやく仕事を終えて帰宅した時だって 俺達のためにキッチンに立ってあったかい料理を作ってくれる母さん 家にあるものといったら、誰かに恵んでもらったガラクタばかり それでも感謝祭の時には まるで魔法でも使ったみたいにご馳走を作ってくれたっけ けど今になって、母さんを独りぼっちにして辛い目に合わせてる 一生懸命女手ひとつで出来の悪いガキを二人も育ててくれたってのに どんなに恩返ししても足りないぐらいさ けど、これだけは伝えておきたいんだ、これが俺の本心だから 母さん、感謝してるよ・・・ [コーラス] [ヴァース3・2Pac] ほろ酔い気分になると、いつも決まって思い出すぜ どんな大変な事が起きても、いつも俺は母さんを頼っていたもんな 俺がどんなに落ち込んでいても 俺を勇気づけてくれるような言葉をかけてくれたっけ ガキの頃病気になった時も俺を何とか元気づけようと頑張ってくれた 俺と妹のためなら、どんなことでもしてくれたよ 俺のガキの頃の思い出といえば どれもこれもが母さんに愛情を注いでもらった事ばかり 俺も馬鹿なことばかりしでかしてるけど 母さんが俺を産んでくれた事を神様に感謝しなけりゃいけないな どんな言葉を並べても、俺の今の気持ちを言い表せないんだ 母さんは一度だって隠し事はしないで、いつも真っ正直に生きてたな そんな母さんが俺をここまで育ててくれた事に感謝してるよ 溢れるほどの愛情を俺に注いでくれてありがとう 母さんの苦しみを取り除いてやれたらどんなにかいいだろう 夜が明ければきっと悲しみを忘れられるさ 今のままで頑張っていけば、必ず問題は解決するよ まるで闘いのような毎日だけど、それでも生きていかなきゃ どんなに恩返ししたってきっと足りないだろうけど これだけは伝えておきたいんだ、これは俺の本心だから 母さん、心から感謝してるよ・・・ [コーラス]