ご挨拶

　本日はご来場を賜わり誠に有難うございます。
　今回の演奏会は昨年にひきつづき再び当ウィーンホールで開催の運びとなりました。昨年の演奏会終了後、当団の指揮・指導を及川豊氏にお願いしてから、早１年となります。この間、昨年12月に池袋西教会で、及川氏の指揮によりプーランクとモーツァルトの作品を演奏いたしましたので、今回は同氏指揮による２回目の演奏会となります。及川氏はご自身声楽家であり、その音楽に対する真摯な姿勢と才能は、私共団員を魅了するに充分なものがあります。
　当合唱団のレパートリーはバロック期の合唱曲を中心においておりますが、ロマン派や近代の作品も積極的にとりあげております。ご覧のとおりメンバーの年代は広い範囲にわたっており、音楽歴も様々の人が集うアマチュア団体ですが、合唱曲を自ら演奏し楽しむという点において、他の団体に劣るものではないと自負しております。
　残念ながら私共は、未だ及川氏の求める音楽の領域までなかなか達し得ずに悩んでおりますが、今後さらに一歩一歩研鑽を積んでいきたいと考えておりますので、何卒これからも私共の活動を見守ってご支援、ご鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。
　なお、私共と一緒に音楽作りをしようと思われる方々の入団を心からお待ち申し上げております。

　今回は、バロック時代初期と後期における二人の大作曲家の作品をとりあげます。
　モンテヴェルディは、古い様式も新しい様式も自分のものにして多彩な作品を残しております。本日の前半では、彼の表現の幅広さを味わっていただきたいと思います。
　時代を超えて、それに勝るとも劣らないバッハの作品の中で、カンタータ第182番は小編成の非常に素敵な曲です。若い時代に作られたこのカンタータを、喜びと深い感謝をもって演奏致します。
　本日は、これらの音楽を二人の作曲家と皆様に捧げます。

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