壁の建て方(基本編)

フレームを組む

最初に、壁を立てる場所にフレームを組みます。

床、天井、壁にそれぞれ材木をパワー・ドライバーでビス止めします。

クギを打つよりコーススレッド(粗め造作ネジ)の方が後で修正も効きますし撤去も楽です。

この時はタルキを使用しましたが、防音仕様の場合は重量がかなりありますから2×4材など、ゴツい材を使います。

 

ここでは基本的な壁の建て方を解説します。

この写真は、以前住んでいた家の広い部屋を仕切った時のものです。

防音仕様ではありませんが、基本的な壁の組み方は全く同じなので、まずしっかりと押さえておいてください、基本中の基本ですよ〜!。

柱を立てる

次に柱を立てて行きます。

柱の間隔は、壁の下地材(石膏ボードやベニヤ板)に合わせます。

一般的な建築規格では、これらは910mm×1820mmですからその中心、45.5cm間隔で立てます。

まず上下のフレームにマーキングをして、そのマークに柱の中心を合わせて立てていけば良いです。

 
柱はマス止めに

柱の中心をマークに合わせたら、上下ともビス又はクギで固定します。(初心者にはビスがおすすめ)

柱の両側から斜めに(マス止め)打って固定します。

まず、柱を上のフレーム打ち止めてから、下のフレームを打ち止めます。

 
柱が立ちました

全ての柱が立ちました。

ここまでせいぜい2〜3時間ってところでしょうか。

一部ドアが入る部分もありますので、そこはちょっと造作が必要です。


なんかじゃまですね...俺。

公開するつもり全然無かったもので...ごめん。

 
片側の下地材を貼る

片側の下地材を貼ったところです。

この場合は石膏ボードを貼りました。

石膏ボードは安くて作業も楽です。(カッターナイフで切れる!)

ボードはコーススレッド(粗め造作ネジ)をパワードライバーで打ち込んでいきます。

この時、ネジの頭を確実に沈めてください。

石膏ボードの紙を破かない程度、ほんの少しだけ表面から沈めるのがコツ。

頭がボードから出ていると、仕上げができません。

慣れるまでちょっと難しいですが、たとえ紙を破っちゃっても出ているよりはマシです、必ず沈めておいてください。

 
断熱材を入れる

壁が片側出来たら断熱材(グラスウール)を入れます。

グラスウールは普通、ふんわりと広がるように入れます。

グラスウールには柱に止めるためのミミがついていますから、間柱にステイプラーでバンバン打ちつけます。

防音仕様のときは壁の共振を押さえるため、ミッチり壁を押さえるように詰めます。場合によっては2枚重ねなどしてください。

その場合、あまりパンパンに詰めすぎると(石膏ボードの場合)ボードが崩れる恐れがありますので、気をつけましょうね。

僕はスタジオの場合、迷わずコンパネ貼っちゃいます。その上に遮音シートを貼ってから石膏ボードで仕上げます。コンパネは質量があるし、防水だし、後でどこにでもビスが効くのでちょうど良いんです。

なるべく特性の違う素材を重ねた方が防音性能も上がりますから。

 
裏側にもボードを貼る

裏側も同じように下地材を貼ります。

ここの場合は石膏ボードを貼っています。

防音仕様の場合は、この上に遮音シートを張り、その上からまたボードを貼ります。

あ、ホント俺ウザイ...ゴメン。

 
パテ埋めとサンディング

ビスの頭とボードの継ぎ目はパテで埋めます。

継ぎ目には網状のファイバー・メッシュ・テープを貼ってからパテを塗ります。(テープもパテもホームセンターで購入)パテは種類と量にもよりますが、1晩置けば乾きます。


パテが乾いたらひたすら地獄のサンディングです。

60番で粗くかけてから120番で仕上げます。サンディングしてパテが足りなかったら、またパテ埋めしてサンディング、これを2〜3回繰り返すと壁が平になります。とにかく、サンディング作業が一番大変ですね。

粉だらけになりますから。くれぐれもマスクをお忘れなく。床はブルーシートで養生しておきましょう。

 
完成!

ペイントが生乾きの内にマスキング・テープを剥がします。完全に乾いてから剥がすと肝心なところも一緒にペリペリ剥がれてしまいますから、生乾きの内に慎重に剥がして下さい。

後は天井との境をモールディング(目隠し)すれば完成!。

(注、この壁はモールディングしてません、その代わり精度の高い仕上げ作業が必要となります。)

 
壁のペイント

地獄のサンディングの後は楽しいペイントです。ペイント作業は楽なのですが、下準備にマスキングする方が大変です。

最近は壁紙が一般的ですが、一部でも汚れたり破けたりすると修復が面倒です。その点、ペイント仕上げだと後々楽なんですよ、塗りゃ済むので。

それに独特の美しさがあります。石膏ボードはサンディングしてもビミュ〜に凹凸がありますから、光が柔らかく反射します。これに慣れちゃうと壁紙はダメですね、なんかペタ〜ンと見えちゃって。確かに下地作りは面倒なんですが、仕上げを見るとやっぱりペイントです。