(Frantz Schubert,1797〜1828)
系統 | ドイツ系前期ロマン派 |
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作風 | 歌曲や室内楽曲といった小品が中心だが,晩年には優れた交響曲も残している。 |
作曲ジャンル | 交響曲(8曲),序曲,歌劇,声楽曲など。 |
シューベルトはベートーヴェンよりも27歳若いが,ベートーヴェンの翌年に亡くなっている。そのため活躍年代から言えば古典派と前期ロマン派にまたがっているが,前期は歌曲や室内楽といった,小規模の作品が多く,ベートーヴェンが第9交響曲を作曲して大曲の作曲から一線を退いた以降では,いかにもロマン派的な大曲を作曲している。ベートーヴェンの補完的役割と言っては失礼だが,実際にベートーヴェンと重複の少ない分野で活躍しているところが興味深い。
大曲の作曲家となった以降の,交響曲第7番「未完成」,交響曲第8番「大交響曲」の2曲については,ほかのロマン派の交響曲と肩を並べる素晴らしさがある。それだけに,31歳という若さで早逝したこの作曲家が,次にどんな交響曲を書いただろうと思うと残念に思える。
シューベルトは全部で8曲の交響曲を書いているが,第7番以降の番号については幾らか番号が混乱している。
交響曲ハ長調「大交響曲」が発見されたのが1844年,その時に第7番の番号が付けられた。次に交響曲ロ短調「未完成」が1865年に発見され,第8番の番号が付けられている。その後,「大交響曲」の方が「未完成」よりも後に書かれたことが判明し,また第7番に相当する交響曲のスケッチが発見されたために,「大交響曲」の番号が第9番に変更された。
現在では,スケッチのみで発見された交響曲は番号からは除外され,「未完成」が第7番,「大交響曲」が第8番の番号になっている。
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