電気自動車(でんきじどうしゃ、EV:electric vehicle)とは、電力により推進する自動車(軌道不要の車両)。
狭義には、二次電池(まれに一次電池)を電力源とし、外部からの充電または電池交換により走行用の電力を得る自動車。本稿ではこれを記載する。
広義には、このほか、ソーラーカー、燃料電池車 (FCEV)、ハイブリッドカー(HEV)、架線から電力を供給されるトロリーバスなども含まれる。
エンジンで発電機を回して電力を得、モーターを駆動する、ガスエレクトリックやディーゼルエレクトリック車は、
走行用の二次電池を持たないため、電気自動車には含まない。
たま・電気自動車
(1947年 乗用車型)
トヨタ・e-com(メガウェブ)
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ケータイみたいに簡単充電 「電気自動車」本格デビュー
自宅のコンセントで5〜6時間充電すれば、東京駅から熱海の温泉までドライブできる――そんな夢のような電気自動車が、東京のベンチャー企業「オートイーブィジャパン」から本格的に発売された。車名はイタリア語でひまわりを意味する「ジラソーレ」。小さな会社の大きな挑戦だ。
全長2345mm、全幅1260mm。トヨタ・カローラのほぼ半分しかない。二人乗りのキュートなデザインは一見ゴルフカートのように見えるが、法律上は立派な軽自動車で、公道を走行することができる。
最大時速は65km。高速道路こそ走れないが街乗りには十分なスペックだろう。加速も時速40kmに達するまで3.1秒と2000ccのガソリン車並だ。坂道で加速するためのブーストスイッチも用意した。もちろん100%電気自動車だから空気をいっさい汚さない。
そんな「ジラソーレ」の一番の特長は、家庭用コンセントを使って充電できることにある。フル充電に要するのは5〜6時間。昼間たっぷり走っても、夜、コンセントにつなげば朝には充電完了だ。まるでケータイのように手軽に簡単に充電できてしまうのだ。
ちなみに電気代は、1回のフル充電だと深夜電力契約を結んでいる場合で約100円、通常の昼間料金でも130円前後で済むという。これで最大120km走ることができるというのだから、燃費は1kmあたり約1円の計算になる。
ガソリン車が1リッター(150円で計算)で10キロ走れるとすると、1kmあたり15円。「ジラソーレ」が2人乗りという点を差し引いてもその差は歴然だ。原油高で高騰するガソリン価格を考えれば段違いのローコストになる。
「ジラソーレ」を販売するオートイーブィジャパンの高岡祥郎社長は、元ラリードライバーで、モータースポーツ業界ではその名を知られた人物。還暦を迎えた2002年に会社を創業した。
「これまでラリードライバーとして世界中に黒煙をまき散らし、また数々の野生動物を知らずにひいてしまった。そうした罪滅ぼしとして、何か地球に還元したいと思った。それが電気自動車の開発・販売だったんです」(高岡社長)。
「コストのかかる電気自動車の販売は絶対無理」という周囲の声をよそに行動を開始。「ジラソーレ」のベースとなる電気自動車の車両を生産していたイタリアのスタートラブ社と手を組み、日本向け車両の共同開発をスタートさせた。
日本の道路交通事情に合わせてモーターを新たに開発したほか、日本の電圧(100V)に対応した充電器の開発や安全面の向上、最新のリチウムイオンバッテリーの採用など数十項目にわたって改良を施した。苦労の末、ようやく販売のメドが立ったのは2005年ごろだったという。
しかし、それからも困難は続いた。特に国土交通省の認可に必要な安全基準をクリアーするには予想を超える資金が必要だった。「時速50kmでクルマを壁にぶつけるテストでは30台以上つぶしました。これはつらかった。資金に苦労して存続か断念かを考えたこともあった」と高岡社長は振り返る。大手自動車メーカーなら屁とも思わない金額でも、資力にとぼしいベンチャーにとってはあとがない大きな賭けだ。だが、へこたれなかった。
結局「ゼロから作るのと同じぐらいの手間と開発費」を投入。ようやく発売にこぎつけたのは07年1月のことだった。
「ジラソーレ」は07年1月にプレス発表し限定的に販売をしていたが、販売店の整備や量産体制が整ったとして、11月から本格受注を開始した。車両本体価格は260万4000円。2人乗り軽自動車と考えれば高価といえるだろう。しかし、「クリーンエネルギー自動車導入補助金」の対象車両のため、最大77万円の補助金が交付される。
とはいえ、「バッテリーだけでも市場価格で約180万円。また、イタリアの工場でほぼハンドメイドで作っており、輸送費も必要。だから260万円のクルマが1台売れてもほとんど利益は出ない」という。
08年の目標販売台数は1000台だ。
「今は小さな会社ですが、このジラソーレをきっかけに、将来的にはインフラ整備、駐車問題など日本の電気自動車事情を大きく変えていきたい。近い将来としては、エネルギーを自給自足して走行できるソーラーパネルで走れる電気自動車も作りたいと思っています。いつもいろんなアイデアでいっぱいです」
と高岡社長は熱く語る。モータースポーツ業界を知り尽くした人間が、今度は電気自動車の普及に向けて大きく動き出した。
「ジラソーレ」のベース車はイタリアでパトカーとしても活躍している
「5分の充電で800km」新キャパシタ電気自動車
米IBM社の元社員らが率いる米EEStor社(テキサス州)は、バッテリー技術の世界に、長らく待望されていた革命を起こそうとしている。
同社のバッテリーはキャパシタを利用しており、電気自動車の走行距離を、
5分間の充電で約800キロメートルが可能になるよう飛躍的に増加させることができるという。
従来のバッテリーは、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄え、再び電気エネルギーに変換して使っている。
この変換過程に時間がかかるのが、バッテリーの充電が、場合によっては何時間もかかる理由だ。
その点キャパシタは、エネルギーを電荷として、絶縁された2枚の金属板の間に蓄える。言わば静電気が今にも放電しそうな状態にするのだ。
最近までは、金属板の絶縁に限界があるため、蓄電できる量はごくわずかだった。
金属板の間で電気が「漏れ」ると、バッテリーの放電が起こる。
では長所は何かというと、短時間で充電ができることだ(それに、放電が速いことも、用途によっては長所となりうる。
カメラのフラッシュなどがその例で、現在でも既にキャパシタが使われている)。
EEStor社は絶縁体にチタン酸バリウムを用いており、エネルギー密度を通常のバッテリーの10倍にできると発表している。
この技術は今年中にも実用化され、まずはEEStor社に出資を行なっているカナダのZENN Motor社の電気自動車で使用される。
AP通信の記事「テキサスの新興企業、バッテリーに替わる新技術を発表」から、ZENN社のIan Clifford最高経営責任者(CEO)の言葉を引用する。
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1950 SSH ダイハツ三輪電気自動車
終戦後のごく限られた特別な時期に製造された三輪トラックです。
フロントガラスの無い自動車の検査標章は ナンバープレート左上に貼る事になっている |
三菱・i - MiEV
三菱・i - MiEV
中国電力カラー
タケオカ・ミリュー TM09
超小型電気自動車モデルゾーン実験とは、財団法人日本自動車研究所が平成17年度から開始している実験です。
平成18年度は、全国37ケ所の応募のうち、上田市別所温泉地区が唯一、超小型電気自動車モデルゾーンとして、採用されることになりました。
超小型電気自動車」は、消費エネルギーの縮減に大きく寄与する乗り物として注目されています。
この環境にやさしい交通手段である「超小型電気自動車」と「別所線」のコラボレーション(EV&ET)をぜひご体感ください。
【超小型電気自動車のお問い合わせ先】
・ 別所温泉旅館組合
・ 電話番号:0268-38-2020
・ URL:http://www.bessyo.or.jp/
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電気自動車(走行中)
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タカラの電気自動車『Qi』(キューノ)
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三菱 電気自動車を「来夏」一斉発売 一般向けも
三菱自動車は9日、来夏に次世代の環境対応車である「電気自動車(EV)」を量販し、
法人向け・一般向けを一斉に発売する方針を固めた。
当初は法人向けだけを平成21年夏に発売し、翌22年から一般向けを発売する方針だったが、
急激なガソリン価格の高騰もあって消費者の反応が良く、一定の需要が見込めると判断したことや、
充電インフラである急速充電器の整備が進む見通しになったことから一般向け発売を前倒しする。当初価格は250万円程度となる見通し。
三菱自は当初、EVの生産を年間2000〜3000台程度と想定しているが、23年ごろには1万台体制とする見通し。
22年からは欧米諸国や豪州、東南アジアでも販売をスタートする。EVの量産に備え、心臓部となるリチウムイオン電池の生産体制を強化。
自らも出資する自動車用電池メーカー「リチウムエナジージャパン」(京都市)の能力増強を進める方向で、
共同出資する三菱商事などと協議を進めている。
三菱自のEVはCO2削減の切り札として軽自動車をベースに開発された
「i MiEV(アイミーヴ)」。高性能のリチウムイオン電池を搭載し、1回の充電での走行可能距離は160キロメートル。
最高時速も130キロメートルまで出せる。
1キロの走行にかかる電気料金は3円程度(深夜電力では1円)。
電気自動車はエンジンではなく電動モーターのみを動力とした自動車のことです。
電気を使用するため環境に優しいとされていますが、現在は航続距離が220km程度と少なく、
夜間に充電して昼に近場での移動に使用するというものになっています。また、外見上は現存のガソリン車と殆ど変わりはありません。
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【三菱自動車(7211)】は10月11日、現在開発中である次世代電気自動車「MiEV(ミーブ、Mitsubishi innovative Electric Vehicle)」の研究車両を製作し、
電気自動車(EV)の普及に積極的に取り組んでいる電力会社計5社との共同研究を実施すると発表した(【発表リリース】)。
三菱側ではこの電力5社にi MiEVを提供し、共同でデータの収集や分析など各種実験・評価を行い、2010年までの市販化を目指すという。
ミーブは既存の軽自動車「i(アイ)」をベースに、高性能リチウムイオン電池と小型で軽量なモーターを搭載した実験車両。
車体構造はほぼそのままに、最高時速130キロ/時、1回の充電で可能な走行距離160キロメートル(目標)と、
従来の三菱自動車製電気自動車の性能をはるかに上回るスペックを実現できた。
三菱自動車ではこの「期待の星」を、電気自動車の導入に積極的な電気会社に提供し、「Win-Win」の関係を目指すことになる。
具体的には今年11月には【東京電力(9501)】【中国電力(9504)】との共同研究を、さらに来年1月からは【九州電力(9508)】との共同研究を開始する。
そして2007年秋からは【関西電力(9503)】や【北陸電力(9505)】にも協力をあおぎ、各種実証実験、実証走行(フリートモニター)が行われることになる。
三菱自動車と各電力会社は、このフリートモニターを通して、実際の使用環境下での様々な
データやノウハウを収集・解析し、将来のEV普及に向けて共同で取り組んでいく。
環境に優しい自動車、次世代エネルギー自動車といえば、昨今ではハイブリッド車や燃料電池車が世間を賑わせている。
しかしこれらの自動車には研究開発投資が多量に必要で、現在経営再建途上の三菱自動車ではそれが難しい。
そういうお家事情もあり、今回のような電気自動車への注力が行われていると推測できる。
すでに同社では官公庁などに100台以上の電気自動車を納入しているが、リリースに「EV普及に向けて」という表記がある以上、
広範囲な一般向け販売を目指しているのは間違いなさそうだ。
他社がハイブリッド・燃料電池車に傾注する一方、諸般の事情から電気自動車に力を入れる三菱自動車。わざわい、というわけではないが、
これが転じて福となすということになると面白いし、さまざまなエネルギー源を元に変換できる電気を用いた動力車はハイブリッド車などと比べると
「未来志向の自動車」といえる気がする。三菱自動車や電力各社の研究成果に期待したい
7日開幕した主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)では地球温暖化の防止に向けた対策が主要議題となっている。
温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の国内総排出量の約2割を占めるのが自動車の排ガスだ。
低炭素社会に向けた意識が高まる中で「環境トップランナー」を自任するトヨタ自動車の責任は重みを増している。トヨタの環境戦略を追った。
愛知県豊田市の住宅街。車体の側面に電気コンセントや花、鳥のマークをあしらった派手なクルマが
毎朝、エンジン音を出さずに静かに走り出す。
運転するのはプラグインハイブリッド車(PHV)を開発する田中義和主査。
田中氏は本社まで15分間の自動車通勤にPHVを使うことで、その性能を見極めている。
トヨタの環境技術は「基本的には全方位に展開する」(グループ会社首脳)。
豊富な研究開発費を背景に電気自動車や燃料電池車、バイオ燃料車などあらゆる技術に取り組む。
特にPHVは、トヨタが本命視する次世代技術だ。トヨタが「プリウス」で実用化した電気モーターとガソリンエンジンを
組み合わせたハイブリッド技術をそのまま活用できるため、
田中氏も「パーフェクトではないが、最も現実的なアプローチ」と胸を張る。
家庭用のコンセントから充電できるPHVは、ハイブリッド車の電池容量を増やすことで電気走行の距離を延ばした。
純粋な電気走行の距離はまだ13キロにとどまるが、日々の買い物や最寄り駅までの送迎程度なら支障はない。
ガソリンエンジンを併用しているため、純粋な電気自動車と違って1回の充電の走行距離(現状は最大百数十キロ程度)を気にしなくても済む。