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エリーカ (Eliica)




エリーカ (Eliica) は、2004年に製作された、8輪駆動の電気自動車である。

開発には、慶應義塾大学が中心となって、38社にも上る企業が携わっている。

2004年2月栃木県のテストコースで320kmを記録し、その後、イタリアのテストコースで最高速度370km/hを記録した。

市販化には、2007年から数年以内を目標として検討されているということだが、
性能に関しては一般車との兼ね合いや国土交通省の許可などにより一般市場車クラスまで下げる可能性もある。
販売価格は3000万円程度で、200台程度を販売する計画だという。



特徴

インホイールモーター

エリーカを特徴付けるものとして、車輪の中に組み込まれたモーターが駆動するインホイールモーター(In-Wheel-Moter)がある。

エリーカのインホイールモーターは、ひとつの車輪あたり約100馬力を発生させる。
これが8つ付いている為、優れた加速性能を持つ。
直接トルクを与える(減速機で減速している)ことでエネルギーロスを接地抵抗と電気抵抗のみに抑え、航続距離の増加に寄与する。
また、最高速度400km/hをインホイールモーターで狙うには、モーターの出力的に8輪以上が必然的に必要になった。

ブレーキ、変速ギア、ハブ・ベアリングがモーターと共にそれぞれの車輪へ搭載、さらに各車輪の一つ一つがインバーター制御されており、
運動性能の向上に役立っている。開発者によれば、各車輪のインバーターシグナル同期が難しく、苦労したという。

なおインホイールモーターを使用することで車両レイアウトの自由化が計れるが、
エンジン車とのブレーキ部品、足回り部品との共用、ばね下重量の増加、コストに問題がある。

最高速度

2004年3月13-14日(予定日)イタリアのオーバルコースで最高速度370km/hを記録した。
なおエリーカの前身となる8輪電気自動車KAZは、同じくイタリアのProving Ground Nardのコースで2001年4月29日最高速度311km/hを出している。
ちなみに、2006年時点で世界最速の電気自動車はオハイオ州大学のBuckeye Bullet (BB1)で、2004年10月に506.9km/hを記録している。

加速性能

ポルシェ 911Turbo(最高出力 480PS)との時速100マイル(160km/h)に達するまでの勝負では、スタートダッシュは
ポルシェ
に遅れたものの、7.04秒で時速100マイルに達した。
一方、この時ポルシェは時速86マイル(138km/h)であり、ポルシェが時速100マイル(160km/h)に達するのには9.02秒かかった。
なお、この時のドライバーは元F1ドライバーの片山右京であり、ポルシェ 911Turboより約2秒以上速いエリーカの加速力に驚いている。
また国産車屈指の性能を持つランサー・エボリューションと同走したときはスポーツカーと軽トラックが一緒に走ったくらいの圧倒的な差でエリーカがぶっちぎった。

優れたコストパフォーマンス

コンセプトは「100円で100kmの旅を」。夜間電力で充電を行えば、1km走行するにあたり約1円ですむという。

エネルギー総合効率はガソリン車が約7%、燃料電池車が約15%、電気自動車が約27%で、ガソリン車よりも4倍弱効率がよい。

この高効率の実現には回生ブレーキが大きな役割を果たしているという。

電力源

リチウムイオン電池を使用しているが未だ生産コストが高く、量産による低価格化が待たれる。

電気自動車用には安価なマンガンを使い(ノートパソコンなどの用途では正極にコバルトを使用)瞬間的に大容量エネルギーを放出。
旧来の鉛電池にくらべて蓄電容量は約3倍、寿命は2倍以上という。

充電方法は家庭電灯からのコンセント充電とそれらを使った急速充電、外出先での充電スタンド方式が検討されている。

[編集] スペック

最高速度挑戦車と高加速性挑戦車があり、スペックが若干異なる。[1]

ボディー

電池

モーター

モーターコントローラー

性能








最高時速370km。加速度0.68G。超高性能の電気自動車が誕生した。
ガソリン不要のこのリチウムイオン電池自動車「Eliica」は、排気ガスを出さない。
エンジンの騒音もない。使うエネルギーはガソリン車の4分の1という、究極のエコ・カーだ。

電気自動車と言えば、「環境に優しいのはいいけれど、スピードが出ないし加速も悪い」というのがこれまでのイメージ。
ところが、Eliicaのスピードは乗用車としては世界最速、加速はなんとポルシェ911 ターボを超える。
開発チームの技術スタッフを率いる清水浩慶応大学教授は、「Eliicaのさらにすごいところは、
特別な運転テクニックのないごく普通の人でも同じ加速が楽しめる、という点なんです」と話す。

すごいクルマが、やってきた。

たしかにEliicaの運転席はいたって普通。ギアが見当たらないぐらいのものだ。
走り出した途端に加速が始まる。エンジン音はもちろん無く、軽いモーター音が聞こえてくるばかり。
座席に体が吸いつくような心地よいGがかかり、見る間にメーターは時速100kmを示す。
力ずくで加速する感覚のガソリン車に比べ、Eliicaは高速走行こそが本来の姿で、加速はそこへ戻っていくためのものであるかのようだ。

比較的大柄なこの車は、案外小さい弧を描いてくるりとカーブを回る。実に滑らかな旋回で、体が横に振られることがない。
自動車というよりは、まったく別の、未来の乗り物に乗っている気分になる。

「これまでの電気自動車は、ガソリン車のエンジンを外して代わりにモーターを入れる、いわゆる改造車でした。
それでは性能は上がらないのです。
しかしEliicaは、最初から車全体を電気自動車としてデザインしています。だからこそ、これだけの高性能が実現できるんです」

最速のスピード、最大の加速、最高の安定性。Eliicaは、単なる「ガソリン車のエコ版」ではなく、
まさに、スーパー・エコロジー・カーとして誕生したのである。

























これが市販されたら私も欲しいな。
しかし 370キロで飛ばしたら 罰金はいくらかね?
パトカーなど 振り切っちゃうね。




東京・三田周辺の公道を走るスーパー電気自動車“Eliica”



2004年1月、栃木県黒磯市ブリヂストン・テストコースにて国内走行試験を実施

 その兆しは、すでに始まっている。

 「最速370km――電気8輪車、公道に」(『産経新聞』2005/7/6)

 慶応大学とエネサーブ、大和ハウス工業など、約30社が共同開発した超高級スポーツEV(電気自動車)が正式にナンバープレートを取得した。その名は“Eliica(エリーカ)”。世界屈指のEV開発者、慶応大学環境情報学部・清水浩教授が、世に問うかつてないEVだ。

 最高時速400kmを目指して開発され、2004年3月にはイタリア・ナルドの周回コースで世界最高の370kmをマークしている。昨年秋に放映されたNHKスペシャルでは、エンジン車で世界最高のスポーツカーであるフェラーリと対決。“Eliica”のスタートダッシュは驚異的で、「フェラーリが止まって見えた・・・」と語り草になっている。

 なにしろ時速160kmまで加速するのにわずか約7秒。フェラーリで9.2秒、その猛加速には、地上のどのガソリン車も付いていけない。

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図1 慶応義塾大学の電気自動車「Eliica」
同大学環境情報学部の清水浩氏の研究室が製作した。1号車と2号車があり,1号車は最高速度370km/hを達成した(写真は2号車)。