海自戦車揚陸艦LST4001「おおすみ」
LCAC-1級エア・クッション型揚陸艇
LST とは Tank Landing Ship の略号で、元来は、戦車揚陸艦 の意。
「おおすみ」型輸送艦 LST4003 くにさき | 同型艦 | LST4001 おおすみ | |
基準排水量 | 8.900t | LST4002 しもきた | |
全 長 | 178m | 全 幅 | 25.8m |
深 さ | 17m | 喫 水 | 6.0m |
定 員 | 135名 | 速 力 | 22ノット |
主機械 | ディーゼル2基2軸 | 就 役 | 2003年2月 |
出力:26000ps | 進 水 | 2001年12月 | |
所 属 | 第1輸送隊 呉 | 建 造 | 日立舞鶴 |
主要装備 | 20mmCIWS×2 |
おおすみ
海自輸送艦「おおすみ」(左)と米揚陸艦フォートマクヘンリー(米海軍ホームページ)
2月5日から8日まで、佐世保基地配備の米ドック型揚陸艦フォートマクヘンリーと海自輸送艦「おおすみ」が
横須賀から駿河湾にかけての海域で日米共同揚陸輸送演習を行なっています。
フォートマクヘンリーは2月2日に2隻のLCACを積んで佐世保港を出港していました。
この演習は今回が2回目で、最初の演習は1999年7月に呉の沖合で行なわれています。
海上幕僚監部はこの演習を「輸送特別訓練」という名称で呼び、「日米の輸送部隊間における連携要領を演練し、
海上輸送に関する戦術技量の向上を図る」ものとしています。
演習は人員の交換、通信訓練、戦術的機動作戦、両艦の間でのLCACの相互運用などが含まれ、
8日には米軍の沼津海兵訓練場でLCACなどを使った揚陸演習が行なわれる予定です。
日米間でお互いのLCACをウェルデッキに回収し、発進させるのは初めてのことです。
フォートマクヘンリーのマイケル・タラガ艦長は「この共同演習はお互いの艦船での交差訓練と揚陸艇の回収を通して、
それぞれのウェルデッキの操作と揚陸手順に慣れ親しむために立案された。
この連携はいかなる不測の事態に対して独自に対応することが求められる状況下で多いに役立つ」と述べています。
輸送艦「おおすみ(LST4001)」はフォートマクヘンリーと同じような形態と能力を持った揚陸輸送艦(LST)で、
米軍と全く同じLCACを2隻、CH-47ヘリを2機、CH-60J哨戒ヘリを2機搭載することができます。
佐世保の相浦駐屯地に配備されている陸自西部方面普通科連隊はアメリカ本国で米海兵隊から敵前上陸訓練の手ほどきを受けています。
そしてまた海自輸送(揚陸)部隊も米強襲揚陸部隊からノウハウを学んでいます。
まさに自衛隊が米軍と一緒に軍事行動を担えるよう訓練を積み重ねているのです。
おおすみ
2月28日号「海上自衛隊“PKO空母”おおすみ撮った!」。
三井造船玉野(岡山県)で建造中の大型輸送艦「おおすみ」の姿が初めて明らかになった。
全長178m、排水量8900t 。この種のものでは最大級。装甲兵員輸送車を4台も積めるホバークラフト(高速揚陸艇)を2隻をもつ。
甲板は異様に広く、どう見てもヘリ空母の機能をもつ強襲揚陸艦である。
5年前、その計画段階で、拙著『きみはサンダーバードを知っているか』45頁にイラストを載せ、「実質的な小型ヘリ空母」として批判しておいた。
いよいよそれが完成に近づいたわけだ(右図)。
PKO等の海外活動に使うためとされていたが、『フライデー』記事は、戦闘機やヘリを搭載して、タンカー等の航路防衛に使えるという「防衛庁関係者」の言葉を紹介している。
これは重大である。この艦には兵員1000名が乗れるから、装甲車両と対戦車ヘリをもつ1個戦闘単位を海外に投入可能な能力をもつことになる。
艦橋に航空機管制スペースらしきものも見えるから、将来的には垂直離着陸機(VSTOL)
を載せるつもりだろう。
イージス艦や支援艦艇と組み合わせれば、1個空母機動部隊を日本がもつことになる。
艦番号は輸送艦が4100番台で、当初この艦は4111番の予定だった。今回の写真を見ると4001番になっている。
明らかに通常輸送艦の位置づけではない。
海外で何かあったとき、これを外交の切り札にする。
また、海外邦人(法人)救出の手段とする。これは9条1項が禁止する「武力による威嚇」にあたる。
政府のいう「自衛のための必要最小限度」さえ越える装備であり、最高度の違憲性が指摘されるべきだろう。
同型艦 しもきた
建造中のくにさき
くにさき
ウェルドックには、付属のエアクッション艇 LCAC を2隻収容することが可能。後部の大型ランプは完成後も可動します。
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