Sunny Day Real Estate Sub Popから現れたバンド。
その内省的で感情をむき出しにしたサウンドは後にエモと呼ばれる。
エモコアのパイオニア的存在。

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Diary

全てはここから始まった。
パンクを基本とした激しい音に感情をむき出しにしたボーカルが乗る。
純粋な心が外気に触れて燃えて光るような音。
激情がほとばしる前半と、
雨の中で心が打たれるような後半がすばらしい。
でも少し中盤がだれるのが惜しい。
感情を剥き出しにした純粋でまっすぐで優しくて切ない言葉が痛々しい。
優しくも激しく、
そして儚く燃える炎のようなサウンド。
LP2

前作の激しさが全くなくなって内に篭ったようなアルバム。
LP2っていう題名もジャケットもやけくそちっくというか何というか。
しかしながら激しさがなくなった分、
彼らが本来持っていたメロディーの綺麗さが際立っている。
そしてそのどうしようもなさが切ない。
実際メンバーは成功に戸惑っていたそうで。
SDREの名盤とはいえないけれども、
ファンにとっては凄く大切な作品だと思う。
どうしようもなさともどかしさが痛々しい。
The Rising Tide

解散やら再結成やら解散やらを経て作られたアルバム。
今までの彼らのサウンドを蒸留しさらに洗練した感じ。
今までのアルバムが雨ならこれは清流である。
とにかく清い。
一切の濁りのない水が渦を巻いているような音。
そして儚さと力強さを併せ持っている。
完全にネクストレベルに達したというか、
もはや行くところまで行ってしまったという感じ。
Diaryの持っていたきな臭さがない。
そこら辺で好みが別れるだろうけど、
美しさならこちらの方が上だと思う。


The Fire Theft 元SDREが結成した新バンド。
つってもメンバー的にほとんどSDRE。

The Fire Theft

セルフタイトルのファーストアルバム。
音的にはRising Tideの延長線にある。
しかしながらこちらは無意味に壮大にしようとしすぎている感がある。
確かに音は凄く壮大なんだけれども
明らかに彼ら自身の音楽に込めている感情とずれているように感じる。
ただ後半の一気に肩の力が抜けたような曲は
従来の彼らを思い出させるような純粋で透明な感じがしてすばらしい。
思うにRising Tideを意識しすぎていると思う。
もっと肩の力を抜いて気楽にやればよかったのに。
肩の力を抜いた名曲があるだけに残念。