Silent Poets 下田法晴と春野高広による日本人二人組み。
初期はジャズフュージョンだったが、
徐々にHIP HOPに傾倒していき、
最終的には打ち込みを主体としたポップミュージックへと変遷した。
沈黙の詩人の名のとおりインストだが非常に叙情的。
彼ら自身が手がけるジャケのセンスがすごくいい。
それだけでも芸術。

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Original Album

potential meeting

ジャズフュージョン色の非常に濃い1st。
ジャズギターやっている奴に聴かせたら一発で気にいった。
全体的にクオリティーは高いと思うんだけれども
その後見せる圧倒的な創造性から見るとちと弱いかな。
オサレなジャズが聴きたかったらぜひどうぞ。
WORDS AND SILENCE

HIP HOPに傾倒し始めた作品。
もともとがジャズ出身であるためHIP HOPの下世話な感じが全くなく、
非常に洗練されている。
おんなじHIP HOPでもZEEBRAとか聴いているような連中にはついていけない世界。
La Vieでは人生について歌っているしね。
前作にあったようなジャンルの枠が破られている。
ジャケットのような感じの音をイメージしてもらったらいい。
ポップにはなったものの聴いていてどこか悲しくなる感覚は健在。
打ち込みだけど非常に暖かい。
聴いてきてもっとも幸せな気分に浸れるアルバム。
FIRM ROOTS

SILENT POETS史上最も暗いアルバム。
とにかく雰囲気が思い。
灰色の空に押しつぶされているような。
前作で見られた明るいポップさはなく
ひたすら心の闇を掻き立てるような世界が展開されている。
Talk Is Toyで民族テイストにも挑戦。
夕暮れ時の誰もいないNYの路地裏をトレンチコート着て歩くような感じ。
もしくはFF6あたりの世界観に近い。
ラストの曲のカタルシスに浸りましょう。
FOR NOTHING

若干ポップさを取り戻した作品。
今までと違いボーカルを外部から迎えた曲が非常に多い。
非常に洗練された都会的なポップス・・・
であるはずなのに心のどこかに引っかかる空しさ。
非常に都会的なのである。
良くも悪くも。
洗練された都会ゆえの空しさと悲しさ。
彼らの音楽は非常に美しいんだけれども悲しい。
無常観。
FOR NOTHINGというタイトルの意味するところは如何に。
TO COME...

超絶進化を遂げた最終作。
ポップセンスと芸術センスの融合が半端でない。
I Will Miss The Holy Garedenはため息が出るほど美しく、
そして絶望的である。
本来的に彼らの持っていた美と悲の二つが最高のバランスで混ざった作品。
希望と絶望、光と影が交錯する。
ゲストのボーカル陣も非常にうまい。
当然のように音楽史上に残るべき最高傑作。
Sun

Remix

no image drawing

リミックスアルバム。
彼らの音に対する感性の鋭さがよく出ていて好きな作品。
普通のリミックスっていうのはつまらんのだけれどもね。
彼らの場合は全然違う。
リミックスだけどオリジナルと全く遜色なし。
むしろLa Vieはこっちの方が好きだったりする。
TO COME...2 another version

TO COME...のダブミックスとストリングスミックスの2枚組み。
へたすりゃオリジナルよりもいい曲がある。
まぁ、もともとリミックスではなくanotherだからね。
名盤TO COME...の素材がどれだけ凄いかの証明みたいなもん。
WHERE THE SIDEWALK ENDSとSAVE THE DAYはこっちの方が好き。
へたすりゃI WILL MISS THE HOLY GARDENも。
TO COME...REMIX Volume 2

これはSILENT POETS自身がやったんじゃなくて
フランスのフロアー系のアーティストがリミックスしたもの。
よって彼ら独特の美しくも悲しい感覚はない。
でももともと素材がいいので出来もダンスミュージックとしては秀逸。
部屋でこいつがかかっていたら非常にオサレ
・・・かもよ。