June of 44 元HOOVER組。
なにやらいろいろややこしいファミリーツリーを形成している
元HOOVER組のバンドの一つ。

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Four Great Points

このアルバムの音を覚えているか?
そう聞かれたら上手く答えられない。
印象が薄いわけではない。
事実、強烈なあるたった一つの印象を受けている。
「虚空」
まさにこのアルバムに広がっている世界は虚空なのだ。
まともに歌としての形を保っているのはCut Your Faseのみ。
あとは何なんだろう、
まるで浮かんでは消えていく世界のような。
1秒前の景色が泡のように消えている。
そしてその泡の中で時折聞こえる唸り声のようなボーカル。
印象が薄いのではない。
形がないんだ。
Anahata

絶妙な間合い。
この一言に尽きる。
全体としてはジャズとハードコアを合わせたポストロックなんだけれども、
なにがすごいって絶対に間をはずさないドラム&ベースがすごい。
そしてそれに絡むからこそサックスやギターやボーカルの魅力もなお際立つ。
この音の数を極力少なくした絶妙な間合いの取り方はまさに武士道の世界。
「寄らば斬るぞ。」
そんな感じがする。
そして徐々にその間合いが詰められていく緊迫感。
全体としてはそんなばりばりに緊迫感のある音ではないのだけれども、
まるで剣術の達人ならば例え飯を食っているときでさえ
うかつに間合いに入れさせないような隙のなさ。
虚空を切り裂く、
まさにその言葉が良く似合う。