風の通い路
淡い恋心 吹き抜ける風の香り
まぶた閉じればそこに 今も甦る
寄せては返す波のように くり返す日々
会いたくて 嗚呼 恋しくて 君の名を呼ぶ
夏の終わり告げる 鐘が鳴る
闇を照らす月灯り 揺れる思い出
笑い合った通い道 ふざけすぎた帰り道
何も言えず別れ道 後ろ姿 見送った
ため息を そっと浮かべた 川の流れに
滲んで消えた 面影に 重ねる想い
寂しげな横顔 細い指先
儚くも 胸を焦がす 線香花火
手を伸ばすその先に 消える吐息
頬を伝う一雫 揺れる幻
夏の終わり告げる 風が吹く
闇を照らす月灯り 揺れる思い出
君は幻
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