大桟橋

詩、曲:hidezou


木の床に立ち込める熱気と靴音
潮風に流されそうでも陽射しは強く
僕らが歩いた跡を滲ませながら
船着場からは船が離れていく

そんな横顔もいつしか遠くなって
行く先々でふと思い出すけど
君の腕にかけた僕の赤いシャツも
本当はきっとそのままで居たかったんだね

前には無かったこの場所の何処に
胸を締め付ける程の想いがあったのかを
変わらない笑顔と笑い声が
夕日にも似たオレンジの香りと共に

ずっと、いつも、いつまでも。
独りじゃないけど二人でもない
この路を歩けば やがて見えてくる
いつか見たあの日の青い空

長く続く坂道をゆっくりと確実に
転ばないように息を切らして歩いた
なんとなくふれる肩もいいもんだけど
本当はちょっと冗談には出来なかったんだよ

ここから見える君の街を全て
モノに出来た気持ちにさえなれるけど
凍りついた空気にふれるネオンは
簡単な熱でもぼんやりとしてしまう

ずっと、いつも、いつまでも。
誰よりも側に居て笑っていて欲しい
何も語らなくても 解らなくてもいい
そんな日が永く続けばいい

ずっと、いつも、いつまでも。
独りじゃないけど 二人でもない
この路を歩けば やがて見えてくる
君と見たあの日の青い空