アポロへ



アポロ、

君は知っているか?



君の光の届かぬ 片側の世界を、

海よりも冷々さめざめとした青色を、

己が嘲笑した色に染まった人々を、

孤独を包むまぶたという衣を。








いまや人々が僕のたてがみ。








全てがぜになった夢のように、

僕の始まりの涙のように、



止みはしない。

終わりはしない。








思い出すことのできぬ壁の色のように、

認められぬ僕の呼吸のように、







ゆっくりと、

優しく、




世界は自身をあやめていくんだ。




ひたすらに僕を置き去りにして。











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