ナキの鬣たてがみは『嘆なげき』である。 アポロの光は『歓び』である。 ナキの鬣たてがみは『夜』であり、 世界の『瞼まぶた』である。 アポロの光は『朝』であり、 世界の『目覚め』である。 ナキの鬣たてがみは『孤独』であり、 世界の『死』である。 アポロの光は『思慮』であり、 世界の『生』である。 ナキとアポロは『存在』する。 ひとつの世界のなかで、追い、逃げている。 人々は『死』と『生』を繰り返す。 ふたつに欠けた世界のなかで、 捕らえられては、放される。 鬣たてがみは世界を、 規則正しく、狂わせた。