秋去


真っ白の漆喰しっくいが、こころの形なら良かった。

撫でやかな髪のよう、

どうしようもなく無力でも、

風の色めきはきっと優しかったはずだ。


近頃では青銅色の温度さえ、刺すような痛みを連れてくる。


どこまでが偽りか、どこまでが真実か、

本当はそんなに大差はなくて、

きみの言い訳も、もうすぐこの大気に埋もれてゆくだろう。


寂しさは単純で、

孤独は赤を好む。


残酷なものと一緒にいると、あの黒い壁も綺麗に見えるのだろうか?






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