使用楽器


1964 Gibson ES-335TD

私にとっての初めてのセミアコである'72 ES-335TDは、特に私のFender '66 BF Deluxe Reverbとの相性が抜群で、そのご機嫌なトーンは創造力をかき立てギターを弾いていて本当に楽しい気分にさせるものであった。

気に入ってはいたもののそれまでメインで使用していた'59 ストラトのネック幅と比べだいぶ細身であった事での違和感が消えなかったのと、セミアコの善し悪しが分って来たからという事で、グレードアップを図ろうと探し当てたのがこれ。

「これ」とはいったが、入手時の状態は非常に劣悪なもので(音は凄く良かった)、殆ど一本作り直すに等しいようなレストアを施してもらってようやく使える状態に至った為、元の姿は全くうかがえない。元々パーツの殆どが交換されており、オール・リフィニッシュ、セル・バインディングの修復までを行なった、コレクションの価値全くナシの一本。通称「パチモン」。

これをメインで使うようになってから、PUを「Gibson New PAF」->「Gibson '57 Classic」->「Lindy Fralin 59」へと交換。ブリッジ駒は「亜鉛駒」<->「チタン駒」の交換を繰り返して、現在はチタンに落ち着いている。使い始めてからずっと、出会った時の素晴らしい音が全く出なくなって悩んでいたが、最近セットアップの間違いに気付いて修整を加えてからは急成長中。もっともっと良い声で歌ってくれそうな、期待の41才。


私のメイン 1959 Fender Stratocaster SB

大学生の頃'55年製ストラトキャスター・リフィニッシュブラックを、お茶の水の楽器店で手に入れたのが私とフェンダー・ストラトとの最初の出会い。今思えば驚くほどの格安価格で入手出来たのはラッキーの一言であった。素晴らしい音で鳴ってくれたギターだったが、ハードな使用の為くたびれてきてしまったし、このギター購入以降は手にすることも稀になってしまったので、使ってくれる人に譲ってしまった。

このストラトは1年位かけてアメリカで探してもらったもの。タフで信じられないほど良い音がする上、買った時はオール・オリジナル、ブラウンケース付きであった。当然値段もそれなりに良かったのだが、すっかり気に入ってしまった私は即座に銀行に駆け込み財形貯蓄を解約するという暴挙に出、さらには'70年製ギブソン・レスポール・ゴールドトップ w/P-90、 '76年製ギブソン・エクスプローラー、ヤマハSC-1200の3本を売払い、なおかつクレジットカードの力に物言わせてついに手に入れたのだった。このストラトを手に入れてから15年以上が経ち、.011のセットを張ってライブやセッション等で使い続けてきた。常に信頼度は抜群だが、今自分がやりたい音楽、出したい音はES-335の方が出せるような気がして、ここ暫くは主役の座を譲っている。私の本音としては、このギターで自分の出したい音が出せれば一番良いのだが・・・。


1946 Martin OOO-18

私が初めて購入したギターは、うらぶれた楽器屋の店頭にぶら下がっている中でも最も安かったピアレスというメーカーのフォーク・ギター。確か教則本付で7500円位であった。丁度これと同じ形してたっけ。

このMartin OOO-18、都内の楽器店を探し回り新品、ヴィンテージ、中古問わずで何10本ものギターを弾かせてもらううち、某K澤楽器で出会った。折しも世はアンプラグド・ブーム。このタイプのギターは軒並み高騰していて予算オーバーだったものの、このギターの弾き心地の良さ・音色・鳴りの前にはそんなことどうでも良くなってしまい、購入を決意。が、ピッチの甘さから人前に出る機会をすっかり失っていた。

しかし、リフレットとブリッジ駒の調整をしてもらい新しいフォークピン(自分で紙ヤスリで削って調整した)に交換してからはピッチも安定し、アンサンブルの中でも使えるように。おかげさまで、ニューフィル千葉の仕事は専らこれで。着実に減価償却の出来ている唯一のギター。偉いっ!

それにしてもK澤楽器でこいつを買った際、お店の兄チャンが「アフターサービスは万全です。完ぺきに調整してお渡ししますし、購入後も具合の悪いところがあればお持ちいただければ調整します。また、季節の変わり目には調整会を実施していますのでご案内申し上げます。」なんて言って顧客台帳に記入させたのに、一度として連絡がない。全く期待してなかったから良いけど、高い金払ったことだし愚痴ってやる。


1986 Yamaha GC-16

この15年程、一番良く弾いているギター。と言っても練習用なのだが。

私は十数年間、ジャズ・ギタリスト廣木光一氏に師事。そこではガット・ギターを使っての技術練習がメインだったため、ガット・ギター購入は必須であった。一応手工とされるグランド・コンサート(の中では一番安いが)。杉と松の何本かを弾いて選んだのがこのギター。杉と松では、杉の方が明るく抜けるような感じなのに対し、松はそば鳴りというか、あまり抜けては来ない。新品では杉の方が鳴っている気がして、ついつい選んでしまう人が多いようであるが・・・。私には少し軽薄に響いたので、松のモデルから選んだ。良く弾いてきただけあって値段以上の音は、するようになったと思う。

あくまで練習用なので良いクラシック・ギターと比べるべくもない。おまけに指じゃなくてピックで弾いているし・・・。人前でこれを弾くことは、多分無いんだろうな〜。



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