本日はお忙しい中、私たち「ESTUDIO ROMERO」の発表会に

ご来場いただきまして心より感謝いたします。

「ROMERO」というのはスペイン語で「ローズマリー」という意味です。

私がスペインのセビージャでフラメンコを学んでいた時、友人のヒターナ(ジプシー)が教えてくれました。

「ローズマリーを道端で見つけて、摘まずにそのまま通りすぎるということは、

幸運を自ら逃しているってことなのよ」と。

 

ところで、皆様のイメージされるフラメンコとはどういうものでしょうか?

遠い国スペインで踊られているフラメンコ、今では日本でも人気が出てきましたが

どうも踊りの華やかな部分だけがクローズアップされがちです。

しかし、本来は、歌、ギターあっての踊りです。

幾らキレイに踊れても、ギターや唄を無視して自分勝手に踊ること、それは「フラメンコ」ではありません。

 

そしてフラメンコは「キレイに踊る」ことがさほど重要ではない、と思います。

私はフラメンコをはじめる前に何の舞踊もやっておりませんでした。

きっと舞踊の基礎があれば美しい踊りができたことでしょう。

ただ、私の解釈するフラメンコは「フラメンコ」であってどの舞踊にも

属さないものです。

11人が自分の個性を出し、自由に踊れること、それがフラメンコの醍醐味だと思っています。

自分にとっての「美」を踊って欲しいと思います。

「群」としてのフラメンコよりも「個」としての美を。

 

ギターリスト片桐勝彦とはじめたこのスタジオ、ギターの生徒も進んで

踊りの伴奏に来てくれています。

毎回のレッスンにギター伴奏つき。

踊りの生徒もギターの生徒も

”お互いが当たり前のようにいる恵まれた環境”を上手く利用して

フラメンコをもっともっと楽しんで、お互い刺激しあっていって欲しいと思っています。

 

今日の舞台でまたみんなが「フラメンコ」の楽しさを知って、

これからもずっと踊りつづけていってくれればいいな、と思います。

個性的だけど協調性のあるみんなのことですから今日は楽しくやってくれるでしょう!

いつも言ってるけど、間違っても構わないのよ、

しっかりギターと唄を聞いて、最後のポーズだけが決まればね!!

 

最後に。

「近所だから」とこのスタジオを選んだ人も、長野、仙台、千葉など

遠方から個人レッスンに来てくれる人、他の教室にも通っている人、色々な人がいます。

理由は何でも構いません。

その1人1人が縁あって今、このスタジオで同じ時間を過ごしてくれていることに

心から感謝します。

 

宮本亜都子

 


 

 

ギターの皆さん、踊りの人たちに負けずにがんばりましょうね。

まずは大きい音を出すように。

ご来場の皆様、本日は誠にありがとうございます。

皆がフラメンコを続けられるよう、今後もご理解・ご協力お願い

致します。

 

片桐勝彦