-買った人しか面白くない-

りびテツのCDの解説。


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CDについて。

MDで録音したものをPCに落としたwav.ファイルを、Roland社製Cakewalk Pro Audio9で加工してからCD-Rに焼いています(加工といっても、左右のバランスをちょいと整えた程度ですけれども)。
機材について。

りびけん
しまうまくん。T's Guitar製ゼブラウッドのソプラノウクレレ、Hohner社製クロマチック・ハーモニカCX-12B、ともにアンプラグドのマイク拾い。

ハリスン
ハナムラ楽器謹製。Nahenaheのソプラノウクレレと、『シベリアでサーフィン』のみハナムラ楽器製のバンジョーウクレレもどきをアメリカン・チューニングにて使用。ともにアンプラグドのマイク拾い。
あとハワイアン・ドリームでは4弦から「G-C-F-Bb」の変則チューニングを使用(何故?)。

カマテツ
堂々のマーチンM3、マイク拾い。

曲目について。

基本的には、

  • 速いソロはカマテツ(敬称略、以下同)、
  • のんびりしたソロは僕、
  • 僕がソロをとってるときのコード・バッキングはカマテツ、
  • トレモロとオブリガードはハリスン、
というふうに理解してください。

Tr 1. 私の考えるケルトかなんか

かつてブルーグラスバンド『ギミックス』に所属していた頃に、山崎規夫師父にイヤというほどケルト音楽を聴かされた挙げ句にキレて作った曲なわりには、意外と評判がいいのが不思議。
新宿のジャズバー「Black Sun」のイベント『Pre-Play』での演奏で、劈頭のアナウンスは店長の氏家さん。当時(2001年秋)はまだ東京の若いもんの間では電化も流行っておらず、マイクの使い方ももうひとつ。いきなり「サウンドホールにマイクを近づけて」と指示しているのが僕。
テーマは四分音符勘定で「3×3+1.5+(3+1.5)×4+0.5」という訳の判らないものだけど、個人的にはかなり好きな曲。
テーマを2コーラス演った後に(ちょっと聴こえづらいけど)かなり派手なアドリブ・ソロを披露しているのがカマテツ(敬称略、以下同)、テーマを弾き続けてガイドしているのがハリスン。ハーモニカソロは僕で、「カマテツの速弾きに対抗したスローで美しいメロディを」なんて考えていたらちょっとスベったかなあ。
演奏終了後にMCを始めたらミキサーの人がハンドマイクを持ってきてくれて、最後の「ありがとうございます」はその御礼。

Tr 2. 常春(とこはる)

そのハンドマイクのモニターがいまひとつだったのが「入ってます?」発言につながるわけです。そして原因不明のハウリングだかハムノイズだかへのツッコミ、あとマイク拾いについての注文をまたひとつ。
これは書き譜で、5小節目のリード2人のハモリが2度なのを除けばごく普通の仕上がりで、たしか1998年秋の作品。

Tr 3. イヌ

「それでいいの?」という台詞も、マイク位置に関するもの。
曲はこのバンドのための書き下ろしで、モードの心算で書いたのにサビが「Em-9→Dm9→Cm9→Bb(6)」などという面妖なものになってしまいました。テーマの後はカマテツソロに僕のバッキング、僕のウクレレソロ(「ボヨヨーン」って入るとこから)にカマテツのバッキング、ハリスンはお休み。結果的にウクレレのデュオというショボい編成だけど、でもそれなりに面白いと思うのだけれども。
いま聴き返すと、単なるAABA形式なのにけっこうみんなして構成を間違えているうえに、それでも違和感なく進んでいるのが不思議(当人が不思議がってどうする、という話もありますが)。

Tr 4. 無駄に青い空

そもそもハリスンを招聘したのは(他にも理由はあるが)、きれいなトレモロが欲しかったからというのもあって、このバンドのための最初の編曲(作曲は1998年くらい)。中盤で目茶苦茶なパートがあるが、全て書き譜のトレースだったりするわけで、なんでこんなのがいきなり弾けるのかが不思議だったりもする。

Tr 5. 川面(かわも)

ハワイアン・ドリームでのイベントにて録音。なんか失敗した沖縄音楽みたいにとられると困るわけで、これはこれでこういうものです。
これもこのバンドのための書き下ろしで、ゲストのウクレレ・ソロに浦島かえる君(本名)を招聘、半ばのソロはハリスン。
なんで笑いがとれるかというと、浦島かえるがずうっと開放弦の「ド」の音を弾いているからです。

Tr 6. レツゴー三羽烏

これもハワイアン・ドリームでの録音で、ギミックス時代の作品。
タイトル未定だったものを、リハーサル中に誰かが「レッツゴー・サンバ」とかダサいことを言ったものだから「レツゴー・サンバ烏」に決定。
白眉はなんつってもカマテツの単独ソロで、粒の立ったバトキンが非常に気持ちいい(当人にしてみれば「置き去り」という考え方もあろうか)。
コーラス終わりにハリスンの単音3つが入ってテーマに戻るというキメで、本来は2コーラスの予定が「どうなるのか見てみたかった」というハリスンの勝手な意向で3コーラス目に突入(笑)。いや、探究心があってとても宜しい。

Tr 7. シベリアでサーフィン

北沢タウンホールでの録音で、舞台上で靴紐を整えたハリスンがハナムラ楽器製品をアメリカン・チューニングで使用、16分音符のトレモロがかっこいい。
曲はディック・デイルの『ミザルー』によく似てるんですよね(爆)。でもネタはアメリカ映画『SIX STRING SAMURAI』のサントラにある『Surfing in Siberia』からとっていて、表記を見ると「Traditional」とちらかいっぱい書いてあります。そうなのかなあ。
演奏は、コンピングが僕、トレモロは上記の通りハリスンで、ソロがカマテツ。間奏のサイズを含めて「好き勝手にやっていい」と指示しておいたら、ほんとに好き勝手やるんだもんなあ。

Tr 8. 私の考えるケルトかなんか

ハワイアン・ドリームでの録音。あいだにふた月おいたせいか、テンポが速くなってソロも少しはこなれてきているような。

Tr 9. イヌ

ハワイアン・ドリームでの録音。相変わらず構成を間違えてます、しょうがないなあ。

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