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LUIGI MARTINALE
on JAZZCRITIC VOL.65
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ファブリーツィオ・ボッソ参加の耽美的なスムース・ワンホーン作品。
LUIGI MARTINALE QUARTET / EYES and
STRIPES
(I:DDQ 128033-2)
Recorded Live 2-track at Giava Recording Studios
Trana (Turin), Italy, on December 27,1997
LUIGI MARTINALE (p)
FABRIZIO BOSSO(tp,flg)
NICOLA MURESU(b)
ALESSANDRO MINETTO(ds)
1/Disappointment
2/Eyes and stripes
3/A gleam of hope
4/Alagitz
5/Maybe
6/Sardcastic
7/Billow
8/Rhyno
9/Waiting for leaving
10/Alternando
11/Hot love
All compositions by Luigi Martinale
ワインじゃあるまいし、3年前の録音を今頃リリースするなんて「あざとい
商売じゃねえか」と絡みたくもなるのだが、これもファブリーツィオ・ボッ
ソの人気が影響しているのだろうか。
ということで、"Schema Sextet/LOOK OUT", "FABRIZIO BOSSO/FAST FLIGHT"
に続く、10月にリリースされたボッソ絡みの一枚。
リーダーであるルイジ・マルティナーレの素性など知る由もないが、この人
のコンポーザーとしての能力には感心した。メレンゲで過剰に装飾されたケ
ーキのようなメロディックな曲からバップ「風」な味付けをしたアップ・テ
ンポの曲まで、 ストレート過ぎて聴き手の肛門が締る思いをさせてくれる
「つんく」作品に共通項を見いだせるほどの「上手」さなのだ。皮肉じゃな
く、寺島靖国なら悶絶するに違いない。
ファブリーツィオ・ボッソも快調だ。
ブルーズ・フィーリングなど持ちようがないバップ馬鹿でテクニック至上主
義者ボッソの落ち着き先としては、最も適したフォーマットだ。
ケレン味たっぷりに吹く姿は70年代頃のアート・ファーマーを彷彿とさせ
る。晩年のファーマーが好きな方なら文句なしにお薦めしたい。
イタリア唯一の世界的な名門レーベルBlackSaintの傍系レーベル DDQ(ジョ
バンニ・ボナンドリーニの息子が主宰しているという噂を聞いたが本当なの
だろうか)からリリースされているのだが、ジャコモ・ペリツィオッティの
理想など糞食らえということなのだろう。
<9/Nov./2000>