たまやかぎやは花火の競い たまや かぎや らうや〜 かーさんのゆーれいなら恐くないって いまではりっぱな女郎花 ああ、お彼岸だお彼岸だ。 暗転。
ぽとりとおとした羅宇火種
じゅんっと川面に落ちたとさ
らうはいらんかね。
どこもかしこもしけてやがらあ。
たまや かぎや うらめしや〜。
あの子が言った。
川に流した灯篭を
見えなくなるまで追いかけたっけね。
不見子の霊とて守り神
清からず、されど明るく美しく。
そうだねえ、なつが終わるねえ。
あたしをおいて、逝ってしまうねえ。