Last Update:22nd,Oct,'00(Sun)
音楽ホール 今回は、ヴァレンシアの4THアルバム「GaiaK」から見られるヴァレンシアについてです。

 初めに断っておきますが、単純にRand\はValensiaというミュージシャンが好きなだけです。
 この文章に思想的恣意性(?)が垣間見えたとしてもそれはこちらの意図するところではないことを断っておきます。(もちろん、こちらが意識しないで書いている場合もありますが) さて、ナンでこんな持って回った書き方をするかというと、私は基本的に自分のプッシュしているアーティストを手放しでベタ褒めすることが怖いからです。
 ものを書いたり喋ったりする人が必ず一度は陥ると言われる「客観性至上主義病」に懸かった後遺症とも言えるでしょう。
 どういうモノかというと、どうでも良い冗長な礼賛文をさも高等なな理論のごとく書き、あたかもあらゆる面から見て素晴らしいなんて書くような病気です。 こういう書き方する人は、音楽関係であれば、雑誌に寄稿しているライターや、CDのライナーノーツ書いてる人に多いですよね。
 ま、んなこたどうでも良いんですが。

 今回のヴァレンシアのアルバムである「GaiaK」は良い意味でまとまりがないアルバムでした。
 2ndの「K.O.S.M.O.S」と3nd「VALENSIA '98 MUSICAL BLUE PARAPHERNARIAN DREAMS OF EARTH'S EVENTIDE WHITER FUTURE & DARKER PRESENT SOUNDSPERES FROM NEW DIAMOND AGE SYMPHONIAN ARTWORKS TO YESTERDAY'S WESTERNWORLD ROCKCRAFT UNDER THE RAGING NINTIES' SILVER PROMISE OF THE HAPPY HUNDREDS ON THE BLEAK OF THE NEW MILLENNIUM'S HAZY MISTY DAWN.
(VL)」は少々小綺麗に纏まりすぎたサウンドで、Gaiaのような脳天に突き刺さるようなインパクトに欠けるところがありました。あまりに教科書的と言おうか、ありきたりだというか……もちろん、ヴァレンシアらしいサウンドではある。クイーンでも、ビートルズでも、デュランデュランでもないヴァレンシアならではのサウンドですが、俺には「ヴァレンシアのコピーバンド」かなんかのアルバムのような感じがしたことも事実です。そんなモノがあればの話ですが。
 *以前書いたヴァレンタインとのユニットである「V」のレビュー書いたときに「ギャグ」であると書いたのですが、あくまでアレは「ギャグ」でしかあり得ないと今は思っています。しかし、時として、ギャグが次のステップを踏む踏み台になり得るのと同じく「V」もなり得るとは思います。少なくとも、それだけの価値はあるかも知れません。
 しかし、今回のアルバムには、不安要素も見受けられます。原点に立ち戻って、本当にやりたいことをやった、とか、ライナーノーツには書いています。もちろん、今日タワーレコード大阪店でやったプロモーションライヴでも言っていました。
 だとしたら、次のアルバムが出るまでヴァレンシアは2nd、3rdの2つのアルバムを否定してしまうと言うことではないでしょうか? ナンか、それはまずいんだよねえ。結構できが良くて、それまでヴァレンシアが取るべき進路だと思われていた傾向が一瞬に否定されてしまうってのは、ちょっとファンとして複雑ではあります。はっきり言うと、そんなに簡単に過去を捨て去るようなことは言って欲しく無いなあと思います。2ndからこのアルバムが出るまでの4年間、俺らが好きだったこのアルバムはいったいナニ? ってな気持ちにもなるってモンです。
 *今オフィシャルウェブサイト(日本語)で調べたところ、「VL」って日本でしか発売されてないそうです。全く同じ曲目のCDをオランダで限定的に配布したのみで、基本的には3rdアルバムみたいなモノだそうです。
 ですから、今回のプロモーションの仕方を始めこのアルバムには余裕が余り感じられないのも事実です。まあ、移籍して第一弾のアルバムだから、古巣のレコードを適当に攻撃しつつ「このアルバムは違う」と言いたい気持ちは良く分かります。マーキュリーレコードに金が落ちて欲しくないですよね、今の彼の状態だったら(笑)。

 それはともかく、今日のタワーレコードは熱かったです。会場も暑かった(笑)。まず演目から。
  1. ギターソロ
  2. Tere
  3. The Sun
  4. Masqualade
  5. Gaia
で、アンコールが
  • Phantom Of The Opera
  • Realm Of Nature
でした。
 なかでもMasqualadeからはどんどんオーディエンスのテンションが上がっていくのが分かりました。Gaiaなんてみんなで合唱モードだし。(実は俺Tereから裏コーラス入れてました)
 しかし、あの分厚いヴォーカルパートを一人でこなそうとしたのには頭が下がるっす。だからGaiaの時にみんなで合唱モード入ったんだけど。しかしさすがこういう所に来るだけあって、みんな歌詞を覚えてますねえ。とてもいい感じです。

あなたの夢が紡がれますように


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