やっとこのアルバムが出たんか。
これが、俺のこのアルバムに対する思いだ。
1994年の「Crash! Boom! Bang!」以来オリジナルアルバムを出していなかったのである。
ベストアルバムやスペイン語にレコーディングし直したアルバムが出た。
挙げ句の果てには、スウェーデン国内でしか販売されていなかった幻の1stアルバムが場つなぎで出ていた。
しかし、どこまで行っても所詮場繋ぎの誹りは免れなかった。
この状況は、見事にイーグルスの解散直前の状況に酷似している。
つまり、非常に危ない状況だ。
音楽関係者、そして、俺のようなコアに音楽を聴いているリスナーにとってはなかなか気持ちの悪い状況だということを感じていた。
それでも、その間にもファンとしてアルバムをコンスタントに聞き続けていた俺は良かった。
しかし、ラジオやテレビでしか彼らを聞いていない人々にとってロクセットの名前を忘れるに十分な時間ではある。
ましてや、ベストアルバムやリリースされた1stアルバムの新曲が余りインパクトがなかったのはそれに拍車をかける結果となった。
その間にも、主要メンバーのマリー=フレドリクソン(vo)もペール=ゲッスル(vo,gi)もアルバムを出していた。
しかも、ヨーロッパではコンスタントにヒットチャートの上位にランクインしている。
しかし、アメリカはともかく、アジアのここにはいっこうに情報が入ってこなかった。
レコード店を回ってアルバムが出たことを確認するしか新作が出たことを知るすべがなかったのである。
しかし、ともかく、ロクセットは帰ってきた。
さて、アルバムの中身の方だが、1曲1曲として独立した造りではない。アルバム全体で一つの作品といった感がある。
しかし、アルバムの流れとしてはとてもすばらしい。
まるで、リピートで何回も聞くことを想定しているようだ。
このアルバムロクセットの再出発にふさわしいことを信じて疑わない。
次回作が3年以内に出てくれるならば。
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