渡邉 馨(わたなべ・かおる)
今年は、主催団体、場所を移しながら5回、佐藤允彦師範を招いてワークショップが行われました。2001年、ランドゥーガに起こった主要な変化は、ワークショップごとに起きた出来事を振り返ってみます。
<1/20メーザーハウス主催ランドゥーガワークショップ>
手サイン指揮による初のワークショップで、かつ、初めて「頭人」を導入、約40名の参加者を楽器群ごとに6つに分け、それぞれに頭人を置きました。手サインの内容は、プラカードの時とほぼ同じ「定速」「まばら」「高速」「一息」「なだらか」です。
<3/17-18ランドゥーガ研究会主催ワークショップin秩父>
佐藤師範曰く、ランドゥーガのターニングポイントとなったワークショップで、円形に参加者が並び、頭人2人と、3人のソリスト=要(かなめ)によりセッションが進行する構造が完成。また、声や手拍子など、楽器を全員が全く使わないセッションが初めて行われました。
<9/1ランドゥーガ研究会主催声によるワークショップ>
ワークショップin秩父を受けて、声や手拍子のみによるワークショップを実施しました。ルールや構造は楽器のセッションと全く一緒ですが、意味のある「ことば」を除外すること、演劇的な要素を排除し「音楽」を行うこと、が事前に了解すべき声のルールです。
<10/20-21嵐導雅倶楽部主催ワークショップin群馬>
温井さんら群馬県人によるワークショップでした。ワークショッププログラムがはっきりしたワークショップで、まずウオームナップで大きい音を出す、一人づつみじかいフレーズをまわす「自己紹介」、その後、「定速」「まばら」「高速」「一息」「なだらか」などのルールの練習、ここまでに2〜3時間使い、その後は要3人と、頭人によるセッションを行いました。また、このワークショップでは、即興演奏の内容への言及が初めてありました。自分の出す音が「一音」「ワード」「センテンス」「パラグラフ」の、どの長さなのかを意識し、他の参加者にメッセージが伝わるように演奏すること、という教示内容です。
<11/23-24ランドゥーガ研究会主催ワークショップin仙台>
このワークショップでは、宮城県音楽療法研究会と共催し、音楽療法士猪狩裕史さんの講演もありました。内容、形式、進行はほぼ群馬と同様でしたが、24日のセッションで、即興演奏内容のワークショップとして、円形に並ぶ参加者が3人づつ順に演奏し、一人抜けて次の一人が入る、他のメンバーはジット聞く、というセッションが行われました。また、「乱取りランドゥーガ(仮)」という、事前に要や頭人を決めず、任意に交替していくセッションも行われました。