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ランドゥーガの提唱者佐藤允彦さんが令和元年度文化庁長官表彰を受けられました。
表彰状の文面に「永年にわたり即興演奏・作編曲家として活躍するとともに」とあります。
この聞き慣れない職名について佐藤さんにうかがって見ました。以下はその聞き書きです。

聞き手:田中正彦
写真1: 表彰状
写真2: 胡蝶蘭


文化庁から11月はじめに、情報確認票が送られてきました。受賞者の氏名、読み、現職・元職、功績概要、等々などに間違いがあれば訂正して返送せよ、というものです。現職・元職欄が「ジャズピアニスト」でした。
 ジャズピアニストを永年やっていたのを表彰?
 江戸時代なら町奉行様が「永年三味線を弾いていた」「永年蕎麦を打っていた」「永年病気の母親に孝養を尽くした」によって褒めてとらす、のような?
 それだったら私より先輩のピアニストが何人もおいでになる。その方々を差し置いて表彰されるいわれはないな。
 もしこれが「インプロヴァイザー」ならどうだろう。ふとそう思いました。
 つまり、<即興演奏家>とすれば当然ジャズも含まれるし、ここ三十年以上の私の活動のうちジャズの占める割合は半分以下です。
 ちょうど今年(2019年)は新宿ピットインの屋根裏に『ニュージャズホール』が誕生して50年の節目にあたります。私のインプロ歴も同じ。
 しかしインプロに対する世の中の認知度はまだまだです。
 この機会に「即興演奏」という文言が公文書の一隅にでも残れば(すぐに廃棄されてしまうかも知れませんが)、後日誰かが例えば助成の申請をしたとき、何?即興演奏だ?わけわからん、一応検索してみるか、で陽の目を見ること無きにしもあらず。
 という淡い期待に導かれて「即興演奏家」としていただければお受けします。と返信した次第です。
 蛇足ですが:翌朝なぜか著作権協会から胡蝶蘭がお祝いとして届きました。
 これを深読みすればこれまで無視してきたインプロに対する見方に早くも変化が生じたのか。まさかそんなことはないでしょうね。



文化庁長官表彰関連URL
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/1422878.html
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2019/11/26/a1422878_02.pdf

最終更新20/01/02
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