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Amplitude Modulation(振幅変調) I

AMに入る前に音の大きさを変えてみましょう。

0.1.音の物理的説明

音は物理的には空気の振動として扱われてきました。そして音の大きさは振動(波)の大きさ、音の高さは波長の長さ、音質(音色)は波形によって私たちはそれぞれ感じ取ります。

0.2.音の大きさ(強さ)を変える

My first Pd sound で扱ったようにosc~オブジェクトの出力yは

y=cos(f*2*PI*t)

(文字の意味はMy first Pd soundにあります)

で表せます。これは1から-1の範囲に収まるコサイン波です。
Pdではクリッピングといって1以上-1以下のオーディオデータ(オシレータの出力)をそれぞれ1、-1として扱います。そのため、もとの波形(音色)が変わってしまいます。osc~ から dac~ に直接接続した場合、すでに元の波形を変えずに(音色を変えずに)出力できる最大の信号を dac~ に送っていることになります。ですから音を歪(ひず)ませたくない場合に、音の大きさを変えるには、以下の様にします。

y=a*cos(f*2*PI*t)

(0 ≦ a < 1)

aを1より大きくすると歪み、a=0のとき、音は発生しません。

Pdパッチでは以下の様になります。

まずエディットモードを抜けてください。(マウスカーソルが指から矢印になります)
Shiftキーを押しながらナンバーオブジェクトをドラッグすると、0.01単位で数値を変更できます。

1.1.Amplitude Modulationの仕組み

Amplitude Modulation (振幅変調)は上記の変数aを以下の様にモジュレータ(変調を掛ける方のオシレータ)と置き換えます。

モジュレータの出力mod(fm)は

mod(fm) = cos(fm*2*PI*t)

fm : モジュレータ周波数

であり、キャリア(変調をかけられるほうのオシレータ)の出力car(fc)は

car(fc) = cos(fc*2*PI*t)

fc : キャリアー周波数

である。そしてAmplitude Modulation 後の出力yは

y = mod(fm) * car(fc)

である。

Pdでは以下の様になります。

fmやfcをいじって音色に与える影響を感覚で覚えましょう。