USロック/ポップレビュー

(S=激YAVA!、A=素晴らしい B=中々良い C=普通 D=イマイチ E=駄作)


maladroit/weezer
はやくもWeezerの4枚目が登場。前作よりもエッジのきいたギターと ハードロックなギターソロが全編でフィーチャーされています。 完璧に突きぬけちゃいましたね。ありがちだけど高品質なポップロック、 きまるべきところで全て決まる。 お馴染みのバラードもきっちり収録されていてます。でも、ちょっと 待ってくれよ、と。Weezerの良さって、あの煮え切らなさじゃなかったか。 突きぬけなさじゃなかったか。ヘナヘナコーラスとよれよれギターじゃ なかったか。前作より更に突きぬけちゃったコレは正直辛い。(C)




st/Finch
『ハードロックとポップパンクの掛け橋。Jimmy Eat Worldと DeftonesとThursdayのファンに薦めたい』というケースにはってある ステッカーそのまんまな音を出してくれるアメリカの新人。 元々deftonesはエモに近い音を出しているけど、それにあのサイコな ボーカルが乗る事で個性的なサウンドが出来あがってたわけで。 彼らはDeftones系の轟音ギターとタイトでウネるドラムとベースという 演奏にJimmy Eat Worldばりの青春爽やかボーカルがのります。 最近はThriceとかHoobastankみたいな、 メタルとエモの中間行くようなバンドが増えてきたなあ。(C)




Mer De Noms/a perfect circle
TOOLのメイナードがボーカルを務める今風ロックバンド。 しかしTOOLのようなダークな変拍子サウンドではなく、 ジャケットのような中近東の不気味な雰囲気と モダンな音が一体化したかんじ。ハムナプトラみたいな世界観です。 これだけの音世界を構築出来るなんて、最前線のミュージシャンは 凄いなぁなんて関心。どの曲も作りこまれており、見事に盛りあがる 名曲揃いで当然クオリティは馬鹿高いのでTOOLファンだけでなく ヘビィロック好きは絶対に買うべし。(A)




PointNo.1/Chevelle
3兄弟によるグランジバンド。轟音リフの中で 繊細ボーカルがメイナードのようにゆらめき、カートのように 声を荒げて叫びます。当然ギターはDrop D。 はやい曲からスローで聞かせるダークな曲も あって、それなりにバラエティにとんでるからサクサク聞けるし。 Nirvanaに影響受けてTOOLやHelmetなんかも聞いてバンドはじめ ました、みたいのがバッチリ見えるのでとても親近感がわきます。 まぁ底浅なところはあるんですが、これからって事で超プッシュ。 金の臭いもしますが、アルビニも関わってます。(C)




the soft bulletin/the flaming lips
う〜ん、ドリーミー。80年代初期から活動している彼らの通算9作目です。 実験的サイケポップとでもいおうか、鬱患者に、やったら爽やかに笑いながら 『こっちの世界においでよ』とでも言われてるかのような。 ドリーミーなんだけど何か胡散臭い。とってもポップでキュートなんだけど 背中にチャック見えてるみたいな。不安定でキラキラした音世界は 一度はまると病み付きになるね。でもこればっかり聞いてると一生 春しかこなそうで恐い。(B)




lateralus/tool
去年の夏はラタララス現象が起きた。評論家も気難しいファンも総てを 飲み込んだ。ヘビィロックとかミクスチャとかプログレとか、そんな音楽 ジャンルを超越してあらゆるファンをひきつけた。単純に音を分解すれば、 複雑な構成を持ったダークなヘビィロックなのだけど、 凄まじく高い技術が彼らの 深い世界観を構築し、そこに生まれたのは『TOOL』という音世界だった ってわけなんですね。唯一無二の個性ってのはこういうことなんだな。 ジャケットも含めて史上最高の一枚。(S)




awake/godsmack
マッチョなAlice In Chains、もしくはグランジかぶれたMetallica。 今更なんでこんなバンドが?って感じで出てきたバンドのセカンド。 やったらパワフルでダークでダーティなロックを抜群の圧力で 披露してくれます。特にコレってオリジナリティはないんだけど 物凄い人気があるのは、やっぱり音一つ一つにやったら説得力が あるって事じゃないでしょうか。自信満々でプレイしてるっていうか。 コレが俺達の音だ、みたいな。いつの時代も本気のやつは強いんですよ。(C)




st/paloalto
最近のRadioheadは理解できないよ、俺はTheBendsとPablohoneyが 大好きなんだ!という貴方はこれを絶対買いなさい。初期Radioheadが アメリカ出身だったらこういう音!て感じで曲もメロも演奏もボーカルの 声質もRadioheadそっくりです。中〜後半はTravisみたいなアコギの綺麗で 透明感溢れる曲も沢山入ってて、どれも感動的に盛りあがるポップロック ソング満載。名前もジャケットもイケてないけど、中身はかなり良いです。 何故かリックルービンがプロデュース。(B)




MTV Umplugged In New York/Nirvana
今はなきNirvanaのアンプラグドライブ音源。 眠れない夜に聞く一枚。カートが『はやく寝ろよ、明日また 出なおせばいいじゃないか』って言ってくれてるような気がするんです。 クサくてすいません。そんな気がするんです。優しくて切なくて、でも 人を寄せ付けない孤高の雰囲気があって。悲痛に叫ぶカートのボーカルが いつまでもいつまでも心に突き刺さります。『Nevermindしかもってない』 という人は聞いてみると良いんじゃないでしょうか。とてもとても 大切な一枚です。(A)




weathered/creed
CGを駆使した人気RPGみたいなジャケットのCREED、新作です。 ベーシストが脱退してますが、何事もなかったかのようにギタリストが 兼任。別に良いのですよ、彼らはアメリカのGLAYなのですから。 ソングライターとボーカリストが健在ならそれで良いのです。今回も 感動的なグランジハードロックサウンドを惜しげもなく披露してくれます。 『拳を突き上げて天を仰ぐ』って感じ。バラードから激しい曲まで バラエティに富んでいてアルバムを通して楽しめるよ。(B)






モドル