Jポップ/ロックレビュー
(S=激YAVA!、A=素晴らしい B=中々良い C=普通 D=イマイチ E=駄作)
st/tommy february 6
27歳のラッキーガールがはじめた80年代ユーロポップ。キャッチーで
下世話なメロディを次々とダンス付きで披露する様には有無をいわせぬ
説得力がある。結局川瀬智子という人はミュージシャンとして、アーティスト
として、自己表現者として突出しているんだよ。それに気付かずに文句
ばかり言っている阿呆は自分を見つめなおして下さい。で、アルバムの
方はヒットシングル+君の瞳に恋してるの反則カバーで完璧。脇を固める
曲達もバラエティに富んでいてハイクオリティー。(S)
シブヤROCKTRANSFORMED状態/Number Girl
彼らがおそらく最も注目されてノリにのっていた頃のライブアルバム。
ひたすら尖ってる。鋭く尖ってます。鉄っぽいテレキャスを少し
歪ませてジャカジャカひきじゃくりながら叫ぶ向井秀徳(この名前かっこ
よすぎ)とそれに合わせて黙々とギターをひく田淵ひさ子、一体と
なって疾走するリズム隊の演奏全てがエモーショナルだ。
彼らの入門アルバムには意外とコレが一番良いのかもしれないです。
インディー時代の
名曲、思い出In My Headで終るところもニクイね。(B)
ゆらゆら帝国V/ゆらゆら帝国
メジャー3枚目となるゆらゆら帝国のフルアルバムは相変わらずの
ゆらゆら節が随所に炸裂している。一向にネタがつきる気配のない
見事な曲と歌詞には脱帽。彼らのアルバムの中で一番良いです、演奏も
曲も。ムチのようにしなるギターのピッキング、埃を
舞い上げて疾走するラウドなドラム、凄い、ではなく変なリズム感を
持っているベーシストで物凄いグルーヴを生み出している。
ただの70'sロックじゃん、だと思う貴方にはセンスがない。これは
『ゆらゆら帝国』以外の何者でもない。(A)
starting over/speed
惜しまれつつ解散してしまった日本のダンスポップ4人組グループ。
コンポーザー伊秩弘将の生み出す極上のポップサウンドとエロ歌詞が
素晴らしいのは当然だが、それを見事に生かしたツインボーカルが見事
だった。高音で線が細い寛子と、中音域が延びる太い声の絵理子、そして
二人のユニゾンボーカル。4人の分散されたキャラと、クオリティの高い
楽曲で頂点にのぼりつめた最強のアルバムである。残念な事に、
このアルバム以降彼女達は駄目駄目路線を突っ走るのだ。(SS)
a man on the world/brahman
日本に大量のコジャレパンクキッズを生み出した超大御所メロパンクバンドの
ファースト。はっきりいって悪くない。日本を意識したオリエンタルな
イントロから始まる曲は彼らの個性を感じるし、日本のバンドにしては
英語もそんなに下手でもないよね。パンクだけどガリガリのルートびき
ベースじゃなくて指で綺麗なライン作ってるのも好感が持てる。
決して歴史に残るような凄いバンドではないと思うけど、
『Answer For...』は超名曲だし、Toshi-Lowは超男前
なのでこれだけの人気も、うなずけるんだよな。(C)
brilliant/hiro
元SPEEDのHiro、ファーストソロアルバム。これを聞いてわかるのは
彼女のボーカリストとしての弱さ。
一人で魅力あるボーカルを披露出来るか、というところが彼女の
ソロで最大の注目だったのだけど、はっきりいって弱すぎる。
ピンのボーカリストとして線が細すぎるんだよな。曲も凡百のR&B
じみたJ-POPでつまらない。これではSPEEDファン以外を
ひきつける事はできないだろうし、
だからこそ彼女のソロの売上げもパッとしないのだろうな。これはもう
今井絵理子にもそのまま当てはまる事なのだけど。(D)
ray/L' Arc-en-Ciel
つくづく器用なバンドだなぁと思う。変化し続けるサウンドは
前進を止めない勇気あるバンド、ではなくて単純にミーハーなんだろう。
機軸となるサウンドは守りつつ華麗に姿を変えて行く事が出来るのは
器用だから。演奏も素晴らしく上手いね。ドラマー含む全員が曲を
書けるというのも大きな強みだと思う。
このアルバムは2枚同時発売の片割れなんだけど、シングル曲を筆頭として
高いクオリティとバラエティに富んだ曲群で楽しませてくれます。(C)
traveling/宇多田ヒカル
これ聞いて確信しました、やっぱ天才だわ。人気者だけに色々と批判があるけど、この歌詞が
耳についた時点でお前らの負けなんだよ。
不景気で困るんだよ。胸よせていつもより目立っちゃうんだよ。
こういう音楽に興味がない人でさえ言及したくなるというのは、
それだけ目につく個性があるわけで。好きの反対は嫌いじゃなくて
無干渉だからね。皆もいいかげん認めた方が良いよ、彼女の凄さを。
同じ日本人として僕は誇りに思うよ。(B)
Los Angeles/the brilliant green
ブリグリのサードアルバムです。どうしちゃったの?ってくらいに
全体にリバーブがかけられて、その上に図太く歪んだギターとベースが
ゴウゴウいってます。ラウドなドラムはまるでブレイクビーツのようだけど
音が小さい。全体的に湿っぽいダークな曲が続く。
シングル曲のHello Another Wayだけが凄く浮いてる感じです。
だけど今までで一番良く出来たアルバムだと思う、自分達の音ってやつを
見つけたんじゃないでしょうか。OASISだとかUKだとか、そんなキーワードは
もう要らないね。(A)
4 force/every little thing
ELTの通算4作目。確実に最高傑作といえますね。コンポーザーの
五十嵐さんが脱退し、バンドの曲も(彼が提供したものもあるが)
浜崎あゆみやDo As Infinityを手がけるDAIを含む外部のコンポーザーを
起用している(なんでそんな事知ってるんだ俺は)。皮肉なもので、その
結果全体のクオリティが飛躍的に向上し、シングル曲以外もちゃんと
聞ける曲が揃っている。持田さんの歌も素晴らしいですよ、
透明感が更に増してますね。これは傑作。(A)
モドル
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