エモロック/エモコアレビュー
(S=激YAVA!、A=素晴らしい B=中々良い C=普通 D=イマイチ E=駄作)
the view from this tower/faraquet
Dischordからデビューの変態カオティックポップ3人組。混沌とした
不気味なペナペナギターを中心に軽快なドラムとベースが絡みつきながら
変拍子の塊がどんどん転調していく。Primusのチーズ海アルバムのような
変態具合(裏の感覚が凄いんだよ!)とPresidents Of USAのペナペナポップに近い質感とでも
いいましょうか。3分弱の曲中に様々な仕掛けが随所に盛り込まれております。
『変拍子』『カオティック』
『突拍子もない展開』『ひねくれポップ』『Dischord』この辺のキーワードが
ひっかかる人にお薦め。(A)
polymer/bluetip
Nahtも大好き、Bluetipの最終作はDischordから。手がけてるのはエモと
いえばのJロビンスですわ。ポップでキャッチーで
明るい感じなんだけど、さすがにDCだけあって捻くれ変拍子や不気味な
コードをそこら中にちりばめてます。衝撃を受けるような新鮮さは
ないんですが、楽曲の複雑性が小難しい形で全面に出てくることなく
全てコンパクトかつキャッチーにまとまっているところが凄いなぁ、と。
まぁ全く同じ事がBraidなんかにもいえるわけですが、この辺のエモバンドは
本当、よくできた曲を作ってるなぁとつくずく感心してしまいます。(B)
singing to your subconscious/joshua
ファーストで人気をえたにもかかわらずバンド解散、
お蔵入りになっていたセカンドアルバムがこれ。ミックスかえたら素晴らしくなったんで
リリースだ!ついでにバンドも復活だ!みたいな急展開らしいです。
これがもうエモとはいえないくらいに変わりました。何がかわったって、ドラムの音。
緩いんです。エモっていったらシンバル多発で
バス強め&タイトって感じだけど、これは優しいんだよね。一体ドラマーに
何が起こったんでしょうか。その結果曲のタッチも
柔らかくなって歌が全面に出てくるようになりました。地味なんだけど、これはこれで
良いな。(B)
thriller/new end original
FarのJonahやTexas Is The Reasonなんかが絡んでる『エモコア』としかいいようが
ない面子で構成されたスーパーグループのデビュー作。素晴らしすぎます。
メロディは当然の事、様々なタイプの曲を多彩なアレンジで飽きさせず
楽しませてくれる。エモなんていわずすべてのロックファンに進められる
クオリティを備えてます。
ただ、Farのようなチリチリとした焦燥感と
爆発力はなく、完全にメジャー志向の歌ものバンドになっていて
少々寂しさを覚えるのも事実。それを考慮に入れてもやっぱり超名盤なん
だけどね。(S)
Tremulant EP/The Mars Volta
ああああああ。これはヤバい。アフロ二人がプログレ始めたって聞いて
ハ?って思ってたけど、そんなもんじゃないよ。凄い凄い凄い。
スペーシーなギターで広がる世界観。ラウドで手数多めのドラムと
グルーヴをぐんぐん生み出すベース。エフェクトかかりまくりだけど
やっぱりセドリックなボーカル。たしかに中期フロイドなんかを
感じる音像ではあるけど、それを今風のインディーエモとして昇華させる
事に成功。At The Drive Inの解散は間違いじゃなかったんだな、と
思わず納得してしまう完璧な立ちあがりです、このデビューEP。(A)
poised to break/Sunday's best
始めて聞いた時は、これがPolyvinyl?ってくらいに普通のエモロックだったので
びっくりしたけど買ってじっくり聞いてわかりました。
どの曲も素晴らしく良いのです。どの曲もイントロから名曲を予感させる
キラキラ青春あまずっぱポップロックソング。
アレンジも非常に良く練られていて、演奏だけでも楽しめる完成度なのに
メロディーだとかコード進行も素晴らしく良いんだよね、しかも1曲
3〜4分全10曲のコンパクトな仕上がりであっという間の40分。
エモファンどころか全てのロックファンに推薦します。(A)
source tags & codes/and you will know us by the trail of dead
去年サマソニ→雑誌大プッシュの王道コースに乗っかって日本に入ってきた
トレデ(皆トレデと呼ぼう)。
ザードラ(AtTheDriveIn)と比べられてるらしいけど、あんまり似てないぞ。
雑誌先導型の新人ってどうしても斜に構えてしまうし評価も厳しくなってしま
うよね、ザードラはそれでも凄かったけどこいつらはどうだろ。
普通に良いインディーエモって感じですが、『無限の可能性』も
『誰も到達できなかったロックの境地』も感じないです。確かに良いけど、
僕はこういうバンドなら沢山知ってる。(B)
there is nothing left to lose/Foo Fighters
これはエモだ!うおーすげえ良い。Nirvanaから始まり、ポップな
ハードコアを実践したファーストからどんどん音楽的な成長を遂げた
彼らが到達した音世界は、やっぱりエモ=ポストハードコア、だった
わけだ。でもそんなキーワードを出してくるまでもなく、素晴らしい曲を
提供してくれてます。
ラウドでノイジーなStacked Actors、これぞFOOだ!ってな傑作Breakout、
CMで流れてたポップな名曲Learn ToFlyの頭3曲でもうグテングテンに
KOされます。やっぱりデイブは凄かった。(A)
relationship of command/at the drive-in
もう解散してしまった二人のアフロ率いる激ロックバンド。
パワフルでラウドで
生々しい演奏は半端なくかっこいいです。時に
ザックデラロチャばりのアジテーションを発揮、時にU2のボノばりの
切ないハイトーンボーカルで歌い込むセドリックのボーカルは
胸をかきむしる。こういうロックって常に僕を含む多くの人が
求めてた音であって、Nirvana以降久しぶりにロックらしいロックを
聴いたなぁって感じでめちゃめちゃ気に入ってたので解散が残念だけど、
アフロの新しいバンドMars Voltaってのがこれまた物凄いんだな。(S)
モドル
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