エモロック/エモコア

(S=激YAVA!、A=素晴らしい B=中々良い C=普通 D=イマイチ E=駄作)


st/bluebeard
東京一美しいと言われた日本が誇るバンドのファーストアルバム。 高〜中音域が暖かい、travis系の哀愁ボーカルと 絡み合うエモーショナルなギター、太くうねるベースにタイトなドラムが 爽やかで心地良い。 全体的にミドル〜スローテンポでじっくり曲を聞かせる感じで、 オリエンタルで物悲しいアルペジオのギターがやたら泣ける。 複雑な展開は皆無で、あくまで歌勝負のストレートで美しいエモロックは ありそうで意外とないものだ。(A)




always new jan-jun 00/one line drawing
FarのボーカルJonahのソロプロジェクトのサードEP。2000年1月−6月と かいてあるので季節を追ったコンセプトで作曲されてるんだろうな。 マイナー調の寂しいアコースティックギターと無機質な打ち込みドラム、 その上に乗るJonahの哀愁エモ声がひたすら冷たく切ない。 1曲目でAm I ready....?という ボーカルが入ってきた瞬間から泣けてきた。今まででたEPで一番好き です。FarやNew End Originalとは全然違うので、Jonahに惚れ込んでるわけでない のなら買わないほうが良さそう。(B)




narrow ways/naht
日本のバンドもここまで来たかと思わせるエモロックバンドのファースト。 ラウドでタイトなドラムと多い手数で絡みつくベースの強力な リズム隊とメロディアスに絡むギターが素晴らしいです。すごく練られて 作り込まれていて緻密な音作り。独特のクサさは日本のバンドならでは でしょうか。静のパートのハーモニクス、ラウドパートに移行するドラムの Stop And Goなど、小技が随所で炸裂するのも嬉しいところ。日本の バンドはパクリばっかりとか言うやつはコレ聞いてからいってくれ。(B)




the power of failing/mineral
既に解散したMineral、ファンの間で最も人気が高い95年発表のファースト。 音像としてはRadioheadのファーストに近いが、それよりもずっとずっと 尖っていてエモーショナルで泣けます。突然大きな音で入ってくる歪んだギターなど、 その音質とバランスの悪さが逆に上手く機能してエモエモに仕上がっている。 トムヨークを更にヘナヘナにしたボーカルが最高ですね。特に2番のGloriaは エモ史上に残る孤高の1曲でしょ。万人にお薦めしたい奇蹟の一枚。(A)




sold heart to the one/sometree
ドイツの暑苦しいエモロックバンドのセカンド。ファーストが再発された 事で少し注目をあびた感もありますが、相変わらず無名です。 ミドル〜スローテンポの楽曲に綺麗なアルペジオ、ラウドなドラムと共に 盛り上がって行く演奏がMogwaiっぽい。ジャケットの画像のように、 曇空の後で輝いている太陽、日が差しそうで差さない。そんな サウンドを展開してます。バックが盛りあがるにつれて 力まかせに叫ぶボーカルが非常にパワフルで、ジャーマンスピリットを 見せつけるところが素敵。(C)




building/sense field
エモコアといったらハズせないバンドの一つですな、オレンジカウンティ出身。 このアルバムは何故かAndyWallaceがMixしてます。なにせボーカルがOffspringの デクスターに激似。サウンドは良く練られた直球エモサウンドで、 どの曲もコンパクトにまとめられて大変聴きやすくなっております。 一応これがメジャーデビュー盤だけど、バンド歴長いだけあってクオリティも高いし、 歌ものエモなので 普通のロックが好きな人にも受け入れられやすい音。3番No Man's Landは まじ名曲だぜ。(C)




water and solutions/far
Deftonesと仲良し、サクラメント出身のエモバンド。 DeftonesがエモメタルならFarはエモロックでしょうか。 曲構成はシンプルで、わかりやすいブレイクパートもなくジワジワと 広がっていく感じ。全体的にミドル〜スローテンポの曲が多く、 徐々に展開するネットリ感が物凄いエナジーを彷彿とさせます。 1〜4の流れは完璧。 Nirvana、Weezerあたりのエモーションが好きな人にもお薦めです。 大ブレイクする事なく終ってしまったバンドですが、ボーカルの Jonahは色々なプロジェクトで活躍中。(S)




a whole new theory/Joshua
名門エモコアレーベルDoghouseから満を持してデビューの 4人組。これぞエモ!という曲とボーカルが凄く良いです。 感動的に盛りあがるわかりやすい展開じゃなくて、フレーズ一つ一つで 魅せてくれます。こういうバンドはサウンドのオリジナリティ云々よりも 良いメロディで胸キュンにさせてくれるかどうかだと思うので、 そういう意味では合格。特に3番聞いてるとメロメロになりますよ。 一部では厳しい意見もあるけど、プロデューサーJay Robbinsの 起用は決して間違いではないと思う。(B)




pablo honey/radiohead
なんでエモのところに?と思われそうですが、良いのです。 Radioheadの93年発表のファーストは間違いなくエモロック。 美しいバッキングギターとギュンギュンに唸るリードギター、全面に 出てくることなくドラムと一体化するベース、時にラウドに楽曲を盛り上げるドラムも、 そして優しく歌い、エモーショナルに叫ぶボーカルも。まさしく"エモ"じゃないですか。 Radioheadファンの間では圧倒的に人気がないファーストだけど、エモファンでもしこれを 未聴の人がいたら聞くべき。(S)




frame and canvas/Braid
解散後も物凄い人気を誇るエモバンドの最高傑作といわれるアルバムが これ。テクニカルに絡み合うチャカポコギターに必殺変拍子。 鼻つまってそうな暑苦しくて情けないボーカルもポイント高し。 これだけテクニック指数が高いのに、ポップな絶叫コーラスも 含めてコンパクトかつキャッチーに仕上がっているのが素晴らしいところ。 しかも色々な曲が収録されていて、胸キュンのエモソングからテクニカルな パワフルチューンまで楽しめる。これだけの支持を受けていたのも 納得できます。(A)






モドル