ムーアモーター 石井さんの発表
静電気で導体球を正負交互に帯電させながら転がすムーアのモーター。これまで電極にはアルミテープを用いることが多かったが、群馬理科サークルの福田利明さんは蛍光ペンで電極を描いた改良型を発表した(写真左)。ちなみに蛍光ペンに高圧での導電性があることを見いだしたのは千葉の大村吉郎さんである。そこで石井さんは一計を案じ、白の油性マーカーで電極を描いてみたところ、これもうまくいった(写真右)。
ローター(ランナー)は発泡スチロール球に墨汁を塗ったものである。実験前に実験セットの各部をドライヤーでよく乾かすことが成功の秘訣だ。塩ビ管の摩擦ではコンデンサーの充電に200回程度こすらなければならないので、小型高圧電源を補助的に使っている。高圧電源はプラス側をアースする。なお、右の写真でコンデンサーとしているピンクのプラカップは、少量の水を入れた外側のカップに半分ほど水を入れた内側のカップを重ねてあり、カップで絶縁された水が電極の役目をしている。動画(6.0MB)はここ。
YPC(その33) E-145 No341 2012年1月26日(木)
YPC(33回) 三浦学園高校
2011年11月23日
ムーアモーター
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電極を蛍光ペン(蛍光顔料インク使用)で描く.
2011年度の科教協関東大会が前橋で持たれたとき, 群馬理科サークルの福田利明さんが,
改良ムーアモーターを発表した.
従来のものは, 電極としてアルミ箔を貼ったり, 墨汁で描いたりしたのであったが, 福田はこれを蛍光ペンで描いたのである.
高圧では, 蛍光ペンに導通があることは,
千葉の大村吉郎さんの実験で知られているが, これをムーアモーターに利用したのである.
この実験をその後, 群馬理科サークル例会で, みんなで作って遊んだ.
A 以後は,
今回の改良である.
(1)
福田はその後, 筆ペンを使用したが, 今日の実験では,
白の油性マーカーを使ってみた. これまでは,
電導性マジックとしては水性のものを使用していたのだが,その必要はなさそうである.白の水性マジックはみつからなかったのだ. 白を使った理由は「面白」そうだからである.
(2)
8端子電極を4端子にしたが, 十分に回転した.
しかも, 電荷の消費量が少ないためか,
回転の継続時間が長い特徴をもつ. ちなみに,
2端子の電極でもほぼ同様であった.
(3)
キャパシターはプラ瓶の外側にアルミホイルを貼って正極とし, 中には水を入れて陰極とした. 容量は,
100ccのプラ瓶で作った780pFのものを使用した.
容量は水の量で幾分加減できる. 摩擦電気による充電は,
回数100回程度でよさそうである.
陰極には放電用のアルミホイルの「旗」を立てた.
今回は, ダイソーで200ccのカラーカップを購入して容量を作った.2個のカップを重ねて使う.
少量の水を入れた外のカップに,半分ほど水を入れた内側のカップを重ねると,絶縁された水が電極となるのである.
カップの間から導線でアースを引き出す. 外側のカップには,
底から2cmほどの水を入れる.
これ以上入れると水が零れてしまう. 内側のカップに半分ほど水を入れると, 1nF以上の容量となった. 測定結果は
内側の水の深さ[cm]と容量[nF] [4][1.35] [5][1.59]
[6][2.05]
(4)
ローター(ランナー)には,
発泡スチロールの球(プラ球)を使用した. 大きさは直径で12mm, 6mm, 4mm,
のものに墨汁を塗って使用した. 墨汁がプラ球に<乗らない>場合には墨汁に1滴の洗剤を垂らすとよい. プラ球は蛍光ペンで塗ってもよい.
B
注意事項
(1)
被覆導線そのものが, 高圧では導通することがあるので, 導線類は<浮かせておく>こと. セロテープも導通する場合があるので注意.
(2)
実験をする前に, 実験のセットを,
ヘアドライアーの熱風で十分に乾燥させることが重要である. 容器の外側も乾燥させたい.
(3)
1nFのキャパシターを充電するのに, 200回程度の摩擦電気を必要とするので,
高圧電源を補助的に使った.
摩擦発電には塩ビ棒を使用しているので,高圧電源はプラス側をアースすること.
(4)
連絡
shinya@aqua.dti2.ne.jp
http://sound.jp/oze-isihi
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