夏休みの理科工作Part4 (その5) M-118 No313 2011年8月25日(木)
2段アンプ 石井 信也
3段アンプを作りたいというリクエストがネットに入りました. 使い道にもよりますが, 2段アンプで用が足りることが多いので, こちらをお薦めします.
2段アンプでは, バイアス用の電源と電圧調整用の可変抵抗器及び,
切り替えスイッチが不要です. 絶縁容器(トレイ)にテスト入力の電極を固定してしまえば, クリップも要らないので, 構造は著しく簡単になります. (写真参照)
2SC-1815を2段に繋ぎます.
つまり,一方のエミッタと他方のベースを繋ぎ,コレクター同士を繋ぎます.
単3の2本用乾電池ケースの負極に,Tr(トランジスタ)のエミッタ(E)を繋ぎます.ケースの正極にはLEDの足の長い方(+)を,
Trのコレクター(C)にはLEDの足の短い方(−)を繋ぎます. プラスチックのトレイに,
両面接着テープでアンプを貼りつけ,トレイには2枚のアルミホイルを貼って電極とします. Trのベース(B)に繋いだ方が+極で,
Trのエミッタとベースの結合点に繋いだ方が−極です.アルミ箔へははんだづけができないので,
接着剤つきアルミテープで貼りつけておきます.
Trが入手困難な場合には, 壊れた電気器具から 2SC…, または2SD…のTrを取り出して使うことができます. この場合, ナンバー(…の部分)は気にしません. 以上, 配線図とアンプの写真を参考にして作ってみましょう.
使い方は, HPの3段アンプの項を参考にしますが,
念のために簡単な2, 3の実験を書いておきます.
(1)
静電気:ティッシュで擦ったポリプロピレンのストローを,
アンプの−極に近づけるとLEDが点灯します.
あるいは, +極に近づけておいて引き離すとLEDが点灯します. ストローは負に帯電しています.
(2)
光電気:テスト用のLEDのプラスの足(長い方)をアンプの+極に,
マイナスの足をアンプの−極に触れると, アンプのLEDが点灯します. (写真参考)
この状態でテスト用LEDに黒い布を被せる(光を遮断する)と消えます.
つまり, このLEDが光によって発電していることがわかります.
(3)
化学電池:右手に10円硬貨を,
左手に1円硬貨を掴んで,
硬貨をアンプの電極に触れてみましょう. LEDが点灯しなければ,
逆の電極に触れるます.銅・アルミニウム・人体のセットがボルタ電池になっているのです.
人体が溶液の役割を果たしています.
(4)
放射線の検知にも使えます. アンプの−極をアースし(コードを濡れたティッシュに繋ぎます), +極は絶縁用のトレイに立てた短い金属棒(アンテナ)に繋げばよいのです. カウンター(自作方法はこのHPに載せてあります)の電極に繋いではいけません.
放射線による放電の電波をアンプが捕らえるのでしょう.
理科実験についてのお問い合わせ等はメール・掲示板にてお願いいたします。 | |
---|---|
掲示板 | 石井信也 |