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稲葉正さんへの手紙12  E-130  No268 2011324日(木)

 

稲葉正様                         09121日     石井信也

 

  No12  リーごまその後                    

@  短い鉄釘にエナメル線を巻いた電磁石に, リードスイッチを重ね, その上で磁石ごまを回す<リードスイッチごま>(略称リーごま)についてはNo3に書きましたが,これはその後の実験です.

A  磁石ごまが電磁石から力を受けて回り続けるのなら, 鉄芯がない, 単なる円形のコイルではどうか, ということで, このタイプのものを作りました. これまでは, 釘に100回以上もエナメル線を巻いた電磁石を使っていましたが, このタイプのコイルでは10回で十分回りました. ただし, この程度の巻数では, LEDの明るさは弱くて迫力がありません.

B  LEDの代わりにネオン球をつけたいと思って, EI型トランスのIの部分を取り去った「半トランス」を使ったら,ネオン球が点灯しました.

C  大型の磁石を回すには, トランスの鉄片を取り去ったコイルを使って, 左右NSの磁石をネイル・マグネットで吊して回します. この方式だと,80gの磁石でも回りました.

  直列にした8本のLEDも点灯しました. 30本でも, かすかに点灯します.

D  次は磁石をステイターとし, 本体をローターにしてみようと思いました. リードスイッチを直列につないだエナメル線で, ローターをつくり, これをクリップモーター式の軸受けを使って, 磁石の上で回しました. OKです. LEDは点灯しながら回ります.

E  こうなると, ステイターとローターの区別がつきません. そこで, 本体を発泡スチロールの「船」に乗せて水に浮かせ,これに, スプーンでの上で回した磁石ごまを近づけました.本体は磁石ごまとは逆の向きに回りました.しかし, 水を使うことには, 些かの抵抗があります.

 ガラス板の上の時計皿に乗せたステイターでも, その上の空間で磁石ごまを回すと, 「ローター」になります.

  モーターを動力に使う場合には, モーターの据えつけには配慮が要るという意味が理解できます. 

F  宇宙船の中で, 小型のプロペラをつけたマブチモーターを空間に置けば, 多分,両者は互いに逆回転で,異なった回転数で回るでしょう.

G  磁力線とリードスイッチの方向が一致している状態では, その上で, こまは回り続けるわけです. そこで, 磁力線発見器を作ってみました.

  小型のプラスチック・スプーンの裏に, リードスイッチを貼りつけ, 電池を繋ぎました. この装置をクリップでコイルにつなぎます. コイルには, 並列になるようにLEDを配してあります.

  磁力線を調べようとするコイルに, クリップをつなぎます. スプーンの磁石ごまが回り続けるところでは, リードスイッチの方向, つまり, スプーンの方向に磁力線が走っていることになります.

H リーごまは直流電源で回してきましたが, 数ボルトの交流電源でもOKです. こまの回転は交流の周波数より遅いことは見て直ぐにわかります.リードスイッチをショートさせると, 50Hzの交流の同調ごまになります.

 

 

 

 

 

 

 これで<稲葉正さんへの手紙>は終りました。