落ちないリンゴ 石井さんの発表
1月例会で車田さんが紹介した塚平恒雄さん考案の実験「ふわーとハート」の条件を変えていろいろに遊んだ。石井さんの改変点は
(1)回転を速くするには軽く、ゆったりと回転を持続させるためには重くする。(相反する要求)
(2)ローターが落ちないように待ち針を軸にし、電池にホックをはんだ付けした。
(3)ローターの重心を高くするために待ち針の上部に磁石や粘土のおもりをつけた。
(4)電流を強くするためには太い銅線を使い、アルカリ電池を使い、接触面を磨く。さらに磁場を強くして力を増す。
塚平恒雄さん命名の「ふわーと状態」に入るためには、ある程度回転が速く、慣性が大きく、重心が高くて支点に近く、安定しているが不安定に近いことが必要だ。
石井さんは改良版がリンゴに似ているところからペットネームを「落ちないリンゴ(ring
go)」とした。時節がら、合格祈願のラッキーアイテムとしてはいかが?動画(7.9MB)はここ。
YPC(その23) E-111 No195 落ちないリンゴ 2010年3月25日(木)
YPC(23回)2月例会
慶応高校 2010年2月21日(日曜)2時
落ちないリンゴ
(1) 1月例会で車田さんに見せて貰った<ハート型リング>の回転で遊んだ.
(2) 改変点は以下の通り.
@ 回転を速くするために軽くする. 慣性を大きくするために重くする. (矛盾するが)
A ローターが落ちないようにする.
軸をつけてその先端を尖らせる. まち針を使用する.
電池にホックをはんだづけして軸受とする.
B ローターの重心を高くする.
軸にまち針を使って上部を長くする.
支点の位置を下げる. 軸の下部を長くする.
軸の上部に磁石をつける. 或いは粘土をつける.
C 電流を多くする.
銅線を太くする. (重さと矛盾するが)
アルカリ乾電池を使う. 単1か単2ではどうか.
ショート回路なので電池の内部抵抗を小さくしたい.
磁場を強くする.
接触面を磨く. 特に針先を.
(3) 遊泳する条件. 10回程度は遊泳させたい.
@ 回転が速いこと.
A 慣性が大きいこと.
B 重心が高くて支点に近いこと.
C 安定していて, 不安定であること.
(4) 発案者は早稲田摂陵中高の塚平恒雄さん.回路が開いた状態での回転を<ふわーっと状態>と呼ぶという.
(5) ペットネームを<落ちないリンゴ(ring go)>とした.
合格祈願のラッキーアイテムとする.
蛇足
(1) まち針(鉄)を使用しても電流値はあまり変わらなかった.
銅 鉄
抵抗率Ωm (R=ρ・l/S) 1.3×10-8 9.8×10-8
抵抗 Ω 0.7 2
電流 A
0.6〜0.7 0.4〜0.5
(2) 重心が上がる理由.
エネルギーの等配分則により,回転エネルギーの一部がポテンシャルエネルギー(運動によるロスがない)に変わって蓄えられる.回転速度が落ちると,ポテンシャルが運動に転換される.
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