石井型 2 | のらねこ型 1 |
のらねこ型 2 | リーごま配線図 1 |
リーごま配線図 2 |
リーごまPart3 その10 E-109 No184
2010年1月7日(木)
1 12月28日〜29日に館山で持たれた安房塾で,
山形中央高の鹿野秀司さんが,のらねこ型(1型)と山中高型(2型,
石井型と同形)のリーごまの相違について,意見を述べてくれました.
2 そこで, 年が明けてから, 両者の相違についての確認をしました. 両者の配線図とその写真を載せておきます.
3 1型ではLEDをリードスイッチと並列に配線します.
この長所は, 電源の乾電池の電圧が,
コイルの自己誘導起電力に加算される点です. LEDの明るさも大きいようです(蛇足3).
欠点のひとつは, LEDを通して, 常に回路が閉じていることです. 実験をしていないときでも, LEDは薄く点灯しています(写真のらねこ型1 最近のLEDは高性能なので, 乾電池1本でも灯きます). 従って,
電池ボックスはスイッチつきのものを使用することになります.
4 2型の特徴は, コイルの逆起電力が, LEDの向きではっきりわかることです.
実際, この装置では, コイルが電源になるので, 乾電池1本でもLEDが明るくつくということ, 及び,このときLEDを電池とは逆向きにつなぐということを教えること,
が重要だと考えています.
5 電圧, 電流を測定してみました.
LEDを流れる電流を(テスターの2mAレンジで)測ってみると, 1型では0.4〜0.9Aで,
2型では0.3〜0.6A程度でした.
6 LEDの両端の電圧を(テスターの2Vレンジで)測ってみると, こまを使用しないときでも1型では1.536V(乾電池によるもの)あるのに対して, 2型では0です. 回路が開いているので当然です.
LEDをつないでこまを回すと, 1型では0.8〜1.2V,
2型では0.2〜0.3V,
LEDをつながないでこまを回すと, 1型も2型もほぼ同じで1.5V前後でした.
蛇足
1
こまを回したときの測定値は不安定です. かなりの幅があるので,およその値と考えてください.
2
この回路では, ネオン球も点灯させられるので, 電圧は100V近く出る筈です. LEDなしで,
テスターのレンジを200Vにして,
電圧を測定すると, 前者では100V以上の数値が出ました. 後者でもかなり大きい値が得られます.
3
配線図を見ると, 1型の誘導起電力は, コイルの左手がプラスになるので, 電源の乾電池と直列になっていることがわかります.
それに対して, 2型の場合には,
LEDは誘導起電力だけで点灯することになります.
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