夏休みの理科工作Part2 (その3) E-89 No164
09年8月20日(木)
0 同調ごま
1
中央に穴があいている左右がNSのタブレット型磁石を磁石ごまにします。
2 これを交流でコイル内に作った振動磁場で同調させて回します。
3
数ボルトの電圧が具合よいので、スライダックで降圧して電流を流します。しかし、スライダックは「その辺」にはないので、低圧の交流電源を「創る」のが、今回の主なる工作になります。
4
コイルは100円ショップで購入した1mmφのアルミ線のコイルを使います。これを直径6cmに巻き直すと、100Tのコイルができます。これで十分ですが、ここでは2本重ねて使っています。
5
コンセントの、プラグ受けが2〜3個ついたテーブルタップを用意します。このコードの片方を途中で切り開いて、みのむしクリップをつけます。
コンセントに20ワットの電気製品をつなげれば、このコードには0.2Aの電流が流れることになります。そこで、みのむしクリップでコイルを挟んで使うのです。
6
小形の円筒形のネオジム磁石をプラスティックストローの両端に封じ、中央に穴をあけて針を通すと、交流の周波数で回転させることができます。ただし、回転を簡単にさせるには、ストローの長さを加減しなければなりません。長いと回転し難くなります。特に60Hzの地区では短めに!
7
ここで、ストローの端の磁石を、両方とも外側を同じ極(同極2極、NN或いはSS)にして回してみました。回転は遅いようです(蛇足の5参照)。
8
そこで更に、2本のストローを直交させて、同極4極のロ−ターを作ってみました。 同調の初速を与えるのは難しいのですが、回転数は更に半分になったようです(蛇足の5参照)。
蛇足
1 周波数50Hzの地区では、この周波数に同調して回転している磁石ごまは毎秒50回転することになります。
回転の速さがこの周波数に一致するように初速を与えて回すことになりますが、
速く回すと「自ずから」同調するようです。後は、交番の磁束場から力を貰って、こまは回転し続けます。
同極ローターに初速を与えるのは困難です。それは「自ずから」同調しないからです。こまの回転速度が交流の周波数(の何分の1か)に同調するような初速を与えなければならないからです。
2
スピーカーを入れれば50Hzの音が発振されます。
3
こまの表面に回転数チェック用のストロボスコープを貼っておくと、周期的な蛍光灯の光で、この図形が止まってみえるので、回転数を確認することができます。
4 2極のストロボスコープ(BMWのロゴマーク状模様)が止まるときには、1/100秒の間に1/2回転しているので、回転数は 1/2[T]÷1/100[s]=50[Hz]ということになります。
写真は寝かせたコイル(磁束場が鉛直方向)の上で回していて、ストロボスコープは、縦方向は白く、横方向は青く見えています。
従来の蛍光灯(グロースターター方式)では1/50秒で2回、つまり毎秒100回点滅するのですが、インバーター蛍光灯(電子点灯用方式)では周波数が20〜50kHzなので、ストロボには使えません。
5 上記7の方式では、4極のストロボが止まるので、回転数は25回です。
8の方式では、8極のストロボが止まるので、回転数は12.5回です。